公益社団法人土木学会


平成20年度認定
奥沢水源地水道施設
小樽市 竣工年:1914(大正3)年
北海道開発を支えた港湾都市小樽で建設後90年を越える現役の水源。寒冷地での工事技術、階段状溢流路の水流が高く評価される

 小樽市の水道の歴史は古く、1894(明治27)年に計画が立てられ、1914(大正3)年当時最先端の技術を用いて、奥沢ダム(非越流式アースダム)と奥沢浄水場が造られました。道内最古の水道専用ダムですが、提体・導水管・浄水場など主要構造物は当時のままで、約95年経った今も、小樽市の重要な水源として活用されています。
 貯水池から溢れた水は、落差21mの階段式溢流路を流れ、水が織りなす独特な水すだれは、快い涼感を誘い、自然とよく調和して、四季折々見事な景観美を形成しています。
 1985(昭和60)年「近代水道百選」に選ばれ、毎年6〜11月初旬は、階段式溢流路を望むことができる水管橋まで一般開放され、訪れる市民の目を楽しませてくれます。


階段式溢流路

導水管設置

※画像をクリックすることで拡大してご覧いただけます。


北海道選奨土木遺産カード : No.18 奥沢水源地水道施設

選奨土木遺産マップ