- 幹事の交代等
窪内氏(独立行政法人北海道開発土木研究所)が梅沢氏に代わって幹事に就任された.
- 前回議事録の確認(磯部幹事長,資料1)
磯部幹事長より第1回幹事会議事録について説明があり,確認・了承された.
- 報告事項(資料No.2-(1), (2), (3))
磯部幹事長より,前回幹事会以降の委員会関連事項について報告があった.海岸工学委員会に大蔵海岸陥没事故調査小委員会を設置して活動を開始したこと,第48回海講の概要(参加者715名,過去最高),第50回海講での特別シンポに関するアンケート結果,などについて説明があった.
- 第49回海岸工学講演会(海岸工学論文集49巻)応募論文審査について(資料No.3)
磯部幹事長より第49回海講の応募状況およびアブストラクトの審査結果について報告があり,審査結果が了承された.主な点は下記の通り.
- 応募数462編(過去最高)を66名の査読者で審査した(1論文5名×6点満点).
- 最高得点27,平均得点18.5であり,18点以上を採択とした(310編,採択率67%).
- 310編の講演は,5会場フルに使用すれば可能.
- 研究分野別の採択状況では計画・管理の採択率が非常に少ないが,今年だけの特殊な事情と考えた.
- 1点をつけた査読者がいる論文が10編あり,安田論文編集小委員長,河田委員長,磯部幹事長で見直しを行った.1編の論文は海洋開発シンポジウムとの重複投稿の指摘,他の9編は内容不十分やアブストラクトの形式不適合に関する指摘であった。重複投稿については、合計得点も不足しているものの、重複投稿の理由で不採択とする。その他については,いずれも1点の評価は正当であると判断し、合計得点を計算した。
- 第49回海岸工学講演会の準備状況について(資料No.4)
山下委員より説明があった.主な点は下記の通り.
- 前日の会場を午後1時から抑えてある.使用はできれば2時頃からにしてほしい.
- 会場・時間割については,5会場で9:10?17:30とすれば310編をカバーできる.
- 講演会初日の海岸工学委員会は,会場の前の全日空ホテルを使用予定.
- 論文発表は昨年同様OHPとパソコンのみとし,スライドは用いない予定.
- 小委員会等の開催会場は会議室と応接室を用意.テナントスペースも使用可.
- 計測機器等の展示は1階アトリウムを使用.
委員より以下の質問があった.
- 500名程度の宿泊の確保は大丈夫か?
- 発表でパソコンを使うとき,フォントの関係で式が文字化けすることがあるので注意する必要があるのでは?
->昨年は聞いていないが,あらかじめチェックする.
- 航空便は大丈夫か?
->大丈夫だと思うが,JTBの案内を早めにしてもらうなどで対処したい.
- 第50回および51回の海岸工学講演会の開催について
(1)第50回海講開催計画について(資料No.5-(1))
灘岡委員より第50回海講に関する特別企画について提案があった.主な点は下記の通り.
- アンケート結果に沿う形で,前日に1日追加して特別シンポジウムを行う.中央大学駿河台記念館(360名収容)を使用予定.
- シンポのテーマは,「海岸工学の新たな発展に向けて」(案)のように海岸工学の今後の方向を探るようなものとする.
- シンポの構成については,これまでの海岸工学の歴史と現状の総括,他分野,多方面および海外からの招待者による講演,および総合討論などとする.
- 具体的なプログラム案は6月19日の委員会で提案する予定.
- データベースの作成についても可能性を探っていく.
委員より以下の質問・意見があったが,シンポジウムの開催案については概ね了承された.
- 会場の収容人数が問題になるようであれば,事前に参加申し込みを受ける,インターネットによる配信を考えるなどの対応をとればどうか.
- 海外からの招待者については同時通訳を入れるのか
->考えたい.
- 聴衆は研究者を対象とするのか,一般も考えるのか
->一般向けとは考えていない.
- 予算は
->海外からの招待者は2名(30万×2)程度であろう.
その他の企画については,入手困難な文献に関するデータベースの作成を,ボトムアップ方式(各機関でまずまとめて上に上げる)でまとめていくことになった.これについて,以下のような意見が出た.
- 古い入手しにくい文献のデータベースは重要.
- 国総研などで所有しておくのがベター.
- 土木学会でも目録を作ろうという動きはあるが,原本は引き取らない.所有する機関で保管する必要が生じる.
- 神戸市の土木博物館構想でも電子情報をサポートする構想がある.
- 仕事(作業量,資金)として大きなものなので,土木学会全体で考えるべきでは.
- 50回の記念行事として何をやるのかということをはっきり提示したほうがよい.(シンポジウム,データベース,英語版便覧,APAC)
(2)第51回海講の開催地について(参考資料 )
51回海講の開催地について,これまでの開催地を参考にして議論し,中部地区で開催することで了承された.
- Coastal Engineering Journalについて(資料No.6)
喜岡委員より,以下の報告があった.
- No.4には著者リストを,No.1には査読者のリストをつけることにした.
- 2001年および2002年現在の投稿状況
- 購読状況の調査を行ったが,国内購読数は50数件であり,WSの概算と同程度であった.目標の80編の達成は難しい.SCIフル登録を急ぎ出版委員会からの支援を受けるなど,何らかの措置を考える必要がある.
- 水理委員会からJHHEをWSから出版したいとの問合せがあり,紹介した(現在交渉中).(これに関連して,三村委員より,地球環境関連4委員会ではElsevierからジャーナルを出そうという動きがあるようだ,との情報提供があった.)
- 研究小委員会,WGの活動状況について
(1)海岸保全中長期展望検討小委員会(資料No.7-(1):公開シンポちらし)
佐藤小委員長に代わり,磯部幹事長から活動状況の報告があり,同時に4月21日に予定されている仙台での公開シンポジウムの紹介があった.
(2)対外連携小委員会(資料No.7-(2))
灘岡小委員長より,活動状況の報告と今後の活動予定について以下の報告があった.
- これまで6回のジョイントシンポジウム,ホームページ作成,文献レビュー,講演会シリーズなどを行った.
- 今後干潟に関するシンポ(7月)と諌早湾に関するシンポ(12月)を予定している.
- 沿岸環境関連学会連絡協議会のNPO登録に向けて動いている.
(3)国際ネットワークWG(資料あり)
柴山主査より活動状況について以下の報告があった.
- 国際ネットワークのためのメーリングリスト(cecom-asia),および専用ホームページを立ち上げる.ML初期メンバーとしては,各国キーパースンおよび幹事会委員を登録する予定であるが,初期メンバーに加えたい人がいれば柴山主査まで連絡する.
- MLは1,2週間のうちにスタートさせるが,当面は柴山主査がメールの検閲を行った後発信する.
これに関連して灘岡委員,喜岡委員よりAPAC-2003の準備状況について説明があった(資料No.5-(2),(3)).論文募集については,Abstractをe-mailで受付,Abstractを印刷製本,最終論文についてはCD-ROMでの出版とする予定である.
さらに,ACECC Technical Committeeに関する報告が喜岡委員より行われた(資料No.7-(3)).沿岸の干潟・埋立の問題に関する情報交換や波浪観測網のアジア・ネットワーク化が議論されることになる.
- 第38回水工学に関する夏季研修会について(資料No.8,参考資料:研修会開催一覧)
間瀬委員より,本年9月に開催される夏期研修会の準備状況について報告があった.これに関連して,松見委員より2003年の夏期研修会の開催案について報告があった.
- 便覧の英訳について
磯部幹事長より以下の報告があった.
- 英文化費用として国際建設技術協会から数百万円の補助を受ける予定(資料:別紙1)
- 英文化はまず著者が翻訳し,業者に修正を依頼する.
- 6月の委員会開催時に担当幹事で打合せを行う.
これに関連して,ネット上で便覧を閲覧できるようにしては,という提案があったが,まず本の出版を先行して行った後ネット公開を考えていきたいとの回答があった.
- その他
(1)海講論文の執筆要項について(資料:執筆要項)
安田編集委員長より執筆要項に関する注意事項・変更事項について説明があった.これについて,アブストラクトを含めた1ページ目全体のイメージを示すべき,Webにフォーマットを載せてはどうか,などの意見が出された.
(2)沿岸生態系評価研究会報告(報告書2冊)
青木委員より,研究会の活動報告と2つの報告書(研究会の報告書と島根県からの委託研究報告書)に関する説明があった.研究会を2002年度も継続したいこと,島根県からの委託研究も引き続き受ける予定であるとの申し出があり,了承された.
(3)KSCOEからの講師依頼について
喜岡委員より,KSCOEからゲストスピーカーの要請があり,岩田先生(名大)にお願いした,との報告があった.
- 大蔵海岸事故調査小委員会報告(資料:第4回小委員会議事要旨,図面)
高橋委員より,大蔵海岸の事故の概要と小委員会立ち上げの経緯,小委員会のこれまでの調査内容について報告があり,ケーソン目地の摩耗と材料劣化の影響で空洞が生じたとことなどが事故原因として議論されているとの説明があった.小委員会の報告のまとめ方について以下の意見が出された.
- 調査報告は,対研究者だけでなく一般市民も意識して目次構成や内容について十分注意を払ってほしい.この事故調査は注目度が高く,委員会の見識が問われるものになる.
- 人工海浜の計画から事故に至るまでの経緯を含めるべきである。
- 100%安全なものは作れないのであるから,技術者からサービスを受ける側への注意喚起も盛り込まれるべきである.どのような経緯で作られてきたのかをはっきり示し,これからの海浜リゾートに向けての注意点が見えてくるようにまとめてほしい.
- 報告書は迅速性が問われるので,できるだけ早く出すべきで,委員会では事後報告となる可能性がある.
- 専門家向けと一般向けに報告書を分けた方がよい.
- 事故調査と今後の課題の整理を急ぐ.設計マニュアルの見直しなどについては,今後さらに進めるのがよい.
- わからなかったことはそれとして出していくことが必要.
- 現場技術者に責任を押し付けるようになってはいけない.
以上のような議論の結果,問題を絞って報告書はできるだけ早く出すことで了承された.目次ができた段階で委員長と相談して最終報告書に仕上げる.