日時:平成10年6月16日(火) 14:00〜16:00
場所:土木学会図書館2階5号室
出席者 西村(委員長),水口(幹事長),池谷,糸洌,勝井,清川,小林(代:青山),五明,酒井,榊山、佐々木(代:原),柴山,高木,鶴谷,中村(代:西田),浜中,半沢,松富,松原,三村,河田,佐藤,清水,鈴木,滝川,出口,中野,中山,真野,安田
(名簿順)
1.前回議事録の確認(資料No.1-1)
修正事項があれば水口幹事長まで連絡する.
2.幹事会議事録の報告(資料No.1-2)
幹事会の議事録に年度と回数の修正があった.(6月の第1回委員会より新年度)
3.報告事項
(1)人事異動等に伴う委員,幹事の交代の報告(資料No.1-3)
・小笹委員兼幹事→鈴木委員兼幹事(港湾技術研究所)
・南委員 →鶴谷委員(港湾技術研究所)
・明田委員兼幹事→木村委員(開発土木研究所)
・中山委員 →中山委員兼幹事(水産工学研究所)
・遠藤委員 →半沢委員((株)テトラ)
(2)堀川先生の定年による相談役引退の報告
合わせて、西村委員長から堀川先生がASCEのCERCのメンバーを退任されることならびに、合田相談役が後任のメンバーになることについてProf.R.Deanから内諾を得ている旨の報告があった.
(3)学会論文賞の報告
・海岸工学委員会からの推薦分は受賞無し.
・論文集第2部門より推薦された佐藤委員(建設省土木研究所)が論文賞を授与された.
(4)1997年度の第44回海岸工学講演会の報告(資料No.2)
安田委員より論文発表数260編,参加者数610名,見学会参加者数74名,懇親会参加者数148名等の報告があった.
(5)第45回海岸工学論文集の査続結果報告(資料No.3)
・4月21日の査読小委員会(第2回幹事会)において、応募総数435編のうち,平均点3.6以上の237編を無条件に採択(但し,2編を1編にまとめるケースが1件あった),平均点3.4の62編のうち21編を採択することを決定した.最終的な採択論文数は258編,採択率は0.593となった.
・第2段審査時(5月27日)に1編の辞退があり、最終的な論文数は257編である.
・このように応募数が増えたことに対する今後の対応について以下の質議がなされた.
c.これまでも議論されてきたが、現状改善は難しく,今後とも考えていきたい.
c.今後もこの傾向で増えていくとは思えない.特に,いい論文は増えるとは思えない.
q.不採択となった人は理由が知りたいと思っている.落ちた論文へのコメントはしないのか?
a.やり方を含めて検討してみたい.
c.分野を区切ってシンポジュウムを開催するとか,別の発表の機会を考えてみてはどうか.
c.応募数の増加に応じて内容が向上していない。論文集の売り上げも増えていない.
c.他の論文集への投稿を考えるように勧めるべきである。
c.査読者5人の意見がバラツクことがある.論文のオリジナリティの判断における個人差が大きいようで、評点が6と2に分かれる事もある.
c.生態系関連の論文など判断がつきにくいものに,高い点がつくことがある.査読者の範囲を広げて欲しい。
c.海講開催の前後に落ちた論文の発表の機会を与えられないか。いい論文が正当に査読されていないことがある。
c.会場数と日数から発表論文数は最大260程度である。発表時間を減らすとか,もっと厳選して余った時間を使う方法を考えるとか,別の切り口はないか。
q.審査原稿の字数を増してはどうか。
a.少々の増加では、査続するほうの評価のバラツキは、変わらないと思う。また大幅な増加の場合は、現場からの投稿を歓迎するという点で問題があると判断している。
(これらの意見を踏まえて、幹事会では更なる議論をしていきたい:幹事長)
(6)第45回海岸工学講演会の準備状況(松富委員,資料No.4-1,4-2)
・見学会については運輸省と建設省の2機関から協力を得て実施する予定。
(建設省分は雄物川河口砂州+上流河川堤防と緩傾堤等の見学を予定)
・懇親会は秋田の老舗の料亭を計画中.
・宿泊・交通機関の予約申込要領(資料No.4-2)の紹介があった.
(7)第45回海岸工学講演会の準備状況(松原委員,資料No.5-1)
・日時については鳥取大医学部が開催する学会と調整中.1999年11月9日(火)から 11日または11月16日(火)から18日)のいずれかで,今夏には決定.
・場所は米子コンベンションセンターと米子市文化ホールの2カ所.
(8)第47回(2000年)以降の海岸工学講演会
・2000年の第47回海岸工学講演会は神戸で開催(河田委員).
会期は11月7日から9日,場所はICCE'94と同じポートピア国際会議場.
・第48回以降は未定で募集中である.(水口幹事長)
(9)研究小委員会について
1)地球環境問題研究小委員会(三村委員,資料No.7-1)
・第3期のテーマは「沿岸域における広域環境問題」で,山から海までの広域な水環境問題を対象とし,3つのWGを設置した.
・今村東北大助教授と中野委員を副委員長として承認することの要望が出された.
中野委員より3つの各分科会活動状況の報告があった(資料番号なし).
・2年後に成果をまとめる計画である.
・他分野の専門家に対して、旅費の全額補助(通常半額)の要望があった.
(小委員会の副委員長は幹事を兼ねる事になっている.今村助教授は海岸工学委員会の委員でないので副委員長承認の件については委員長・幹事長と相談して決めることになった.旅費の補助は幹事長と小委員会委員長が相談することとなったが、環境問題への研究補助も多いので他の資金源を求めるよう努力するようにとの意見が出された.)
2)研究レビュー小委員会(資料No.7-2)
・幹事長より安田委員の研究レビュー小委員会の委員長就任の紹介があった.
・安田小委員会委員長より新規テーマ「全球モデルの時代における波浪計測と計画波浪設定法に関する研究レビュー」と活動方針に関する報告があった.
・2つのWGを設置し以下の活動を行う.
WG1では,WAMによる全球波浪推算といった時代の流れを踏まえた計画波浪の設定法の現状をレビューするとともに,合理的な設計値の決定論の指針を提示する.
WG2では,レーダーによる波浪計測手法のレビューを基に海岸工学におけるリモートセンシング技術の可能性について研究する.
・メンバーについては資料参照.若干の公募も行う.
3)公募WGの活動報告(No.7-3)
・中野委員より地球環境問題小委員会の公募WGとして承認された「沿岸域の環境保全構造物に関する数値解析的総合評価−(透過性を有する構造物を対象)−」の活動終了の報告があった.現在,報告書を作成中で,秋には配布の予定.
・成果は海岸工学論文集にも投稿される.
(10)水工学に関する夏期研修会の報告(資料No.8)
・今年の研修会のkeywordは環境+モデリング.
・名古屋大学で開催.定員150名中約80名の申し込みあり(6月現在).
・99年度は九州地区で開催予定で,担当幹事は滝川委員.テーマは10月の幹事会で検討,11月の委員会で提案の予定.
(11)「海岸施設設計便覧」に関する報告.(幹事長)
・目次案、執筆者がほぼ固まり,6月20日までに執筆依頼を発送する予定.
・西村委員長より,海岸工学委員として執筆依頼を受けている各委員に対し便覧執筆に協力の要請があった.
・目次案を各委員に配布し,意見を聞くことになった.
(12)海岸工学論文集の業界案内の依頼について
・昨年どおり,海岸工学委員長名で各企業に依頼文書を発送する.
・最盛期には180社程度であった.昨年は130社.1コマの負担金は5万円.
・投稿料,業界案内,論文集の売り上げの3本立てで論文集の印刷発行の費用をまかなっているので大幅に減る場合は対策が必要.
・印刷費を押さえるためにオフセット印刷への移行の意見が出たが,印刷の質(ひいては論文集の質?)を確保するために現状の方針で進める.
・論文集の売り上げを増して、投稿料を減らすのが理想である.
(13)Coastal Engineering Journalについて(柴山委員,資料No.6)
・CEJ Awardを次の論文に授与することが提案,了承された.
'Numerical computations of the nonlinear energy transfer of gravity-wave spectrum in finite water depths' by Hashimoto,N., H. Turuya and Y. Nakagawa
・World Scientific社より、CEJ, Vol. 40, No. 1が近日中に印刷されるとの報告があった.(パンフレット配布)
・Vol.40 No.2-3の編集状況の報告.
・著者負担金無しとなった.初年度は委員会から約100万円の持ち出しになり,ICCE剰余基金から支出した.(幹事長)
・購読者には継続手続の依頼が配送されるのかとの質問があり,確認することとなった.
(14)その他
1)水理委員会(玉井委員長)から専門委員の推薦依頼があったが、幹事長同士の話し合いの結果、相互に推薦することになった.それに伴い委員の1名増員(現状の45名を46名)の提案がなされ,以下のような議論の結果承認された.
・出席率の低い委員のポストを見直す必要はないか.
(委員の出席率は高く,削減するのは難しいので,1名増員としたいとの回答があった.)
・海岸工学委員会の議論が水理委員会に伝わる.相互の情報交換を期待する.
・水理委員会とは疎遠になる方向に動いてきたので、修正が必要であろう.
・派遣委員は海岸工学委員会を総括した代理というよりは,チャンネルの1つと考える.両委員会の意見・情報交換の方法は両委員長を通じる等他にもある.
・推薦する委員は、水理委員会側の要望を考慮して関東地区の大学関係者から、委員長と幹事長が相談して選出する.
2)他の委員会への派遣委員について
地球環境委員会へ真野委員を推薦する.
3)海岸工学委員会のホームページについて
岡安横浜国大助教授に世話役をお願いして,委員会のホームページを充実させることになり、協力メンバーの紹介があった(記載省略).
・対象者としては当面海岸工学関係者および土木学会会員を想定し,一般に対して海岸工学を紹介することは今後考える.
・海岸工学委員会の活動については徐々に公開していく.委員会議事録についてはメモの形で早期に公開する.
・頻度が高く、活動方針の大筋を検討している幹事会のメモを公開することが重要である.
・学会誌の簡素化のため委員会の活動報告については website に移す方向にあり、その一環を担うことも期待されている.
・当面、横浜国大のEWSをサーバとして借用する。
4)海洋工学連絡会に関する報告(柴山委員,資料なし)
・次回海洋工学パネルは平成10年7月24日,日本大学駿河台校舎で開催される.
・同連絡会から本間先生,加藤渉先生(故人),元良誠三先生(故人)に功績賞が授与された.
5)ジョイントシンポジウム案内(三村委員,No.7-1)
海岸工学講演会の前日にMECSとLOICZの共催で「地球環境変動の海岸・沿岸域への影響と対応策」のシンポジウムが開催される.
6)研究レビュー小委員会の前期活動報告(河田前小委員長)
学会より,「漂砂環境の創造に向けて」が発行される.発行部数は1000部.価格は約5000円.
(榊山記)