配布資料:
4-0 平成13年度第1回コンクリート委員会・第4回常任委員会合同会議議事次第
4-1 土木学会13年度コンクリート委員会名簿
4-2 平成13年度コンクリート委員会第3回常任委員会議事録(案)
4-3 土木学会13年度コンクリート委員会委員会一覧
4-4 土木学会コンクリート委員会・委員会活動状況
4-5 耐震性能照査編(平成13年9月27日)
4-6 電気化学的防食工法設計施工指針(案)に関する講習会開催の案内
議事:
1.委員長挨拶
魚本委員長から挨拶があり、今年中に標準示方書の改訂版(2001年版)を出すために現在各編の作業が大詰めを迎えていることの報告が行われた。また示方書に関する今後の日程として、10月16日に常任委員会で最終審議を行い、1月16日17日に本部主催の第1回講習会が東京で行われる事が紹介された。
2.委員自己紹介
各委員の自己紹介が行われた。
3.平成13年度第3回常任委員会議事録(案)の確認
資料4-2の議事録(案)が承認された。
4.報告事項
(1) コンクリート委員会・常任委員会活動報告
睦好幹事長より、資料4-3を用い、現在活動しているコンクリート委員会および小委員会が報告された。また、資料4-4を用い、常任委員会の活動報告が行われた。常任委員会の活動の詳細は議事録を参照してもらうこととした。
(2)第1種委員会活動報告
・睦好幹事長より、資料4-4を用い、示方書改訂小委員会(101)ならびに改訂作業部会の活動状況の報告が行われた。また、設計編が構造性能照査編に名称変更し、耐震設計編が現在も改訂作業を行っていることが補足説明された。
・河野委員より、資料4-4を用い、耐久性データベースフォーマット作成小委員会(109)の活動状況の報告が行われた。報告書の目次案に従って作業を進めるとともに、耐久性データベースのフォーマットを提案しデータベースを作成する作業を行っていること、今年度中に報告書を作成し講習会を開催する予定であることが報告された。
・河野委員より、資料4-4を用い、微量成分溶出に関する調査研究小委員会(110)の活動状況の報告が行われた。本委員会は六価クロム溶出の問題を含め示方書で微量成分溶出の検討を行う予定だったが、問題が広範囲なため小委員会を作成して活動を始めたことが併せて報告された。
(3)第2種委員会活動報告
・英文コンクリートライブラリー編集小委員会(203)の活動報告が、資料4-4を用い、服部氏(小委員会幹事)より行われた。英文コンクリートライブラリーの部数が若干増えたことと、CD-ROM化の検討を行っていることが報告された。
・辻委員より、資料4-4を用い、土木実験指導書編集小委員会(205)の活動状況の報告が行われた。委員として、工業高校等の先生に4名参加してもらっていること、ならびに今年度は大幅な変更がないため委員会を開催しない予定であることが報告された。
・辻委員より、資料4-4を用い、国際関連小委員会(207)の活動状況の報告が行われた。ISOの各SCへの対応が依頼されるとともに、対応の方法についてコンクリート委員会でのシステムを明確にして欲しいとの要望が出された。また、9月11日の常任委員会で委員長が二羽委員に交代となったことが報告されたのち、二羽委員から従来と同様の活動を行っていく予定であることの説明が行われた。
・牛島委員より、資料4-4を用い、電気化学的補修工法研究小委員会(289)の活動状況の報告が行われた。9月11日の常任委員会で指針(案)が承認されたこと、指針は260頁程度であることが報告されるとともに、資料4-6により講習会の案内が行われた。
・長瀧顧問より、資料4-4を用い、電力解体施設コンクリート利用検討小委員会(288)の活動状況の報告が行われた。昨年の第6回常任委員会で承認された後、本年8月13日に委員会が発足したこと、当初原子力発電所の解体コンクリートを対象としたが、対象範囲を電力施設一般に拡げたことの報告が行われた。なお、電力施設からコンクリートを持ち出すことに対し、現状では困難が伴うため活動が若干遅れていると説明された。
・國府委員より、資料4-4を用い電気炉酸化スラグ骨材コンクリート研究小委員会(288)の活動状況の報告が行われた。平成15年3月までに指針(案)を作成する予定であることの報告が行われた後、電気炉酸化スラグの現状が説明された。
(4)第3種委員会活動報告
睦好幹事長より、委員会に先立ち3種委員会の連絡会議を行い各小委員会から報告を受けたことが説明された後、資料4-4を用い、第3種委員会の活動報告がまとめて行われた。また連絡会議において、技術シリーズをCD-ROM化して保存する、規準類については出来るだけ英文化する、等の意見交換がされたことが報告された。321(化学混和剤の性能評価と規格研究小委員会)の活動内容に対し田澤顧問から練り混ぜとの組み合わせの重要性が指摘され、山崎委員(321委員長)から練り混ぜを含め問題点を整理したいとの説明が行われた。また長瀧顧問から315委員会に関連し、「第2回材料に関する国際会議」が無事終了したことの報告と関係各位への感謝の意が示された。
(5)平成14年度出版企画書・予算要求について
・宇治幹事から出版企画書について、以下の3件の出版予定があることが報告された。
・耐久性データベースフォーマット作成委員会(平成14年4月発刊予定)
・微量成分溶出に関する調査研究小委員会(平成15年3月発刊予定)
・電気炉酸化スラブ骨材コンクリート研究小委員会(平成15年3月発刊予定)
・睦好幹事長より、18年度の示方書改訂に向けて仕掛金を要求することとし、平成14年度は1200万円を予算要求する事が提案され、承認された。
(6)舗装工学研究小委員会の常置委員会設立への協力
魚本委員長から、コンクリート委員会に舗装工学研究小委員会の常置委員会設立への協力依頼があり、以下の意見交換を行った事が報告された。
・常置委員会の設立は理事会の決定事項であり、特に意見を行わなかった。
・舗装工学小委員会では、示方書類の発刊希望がある。
・コンクリート舗装については、協力して対応していければよい。
5.審議事項
(1)耐震性能照査編
丸山委員から、資料4-5により、耐震性能照査編(案)について、次の説明があった。
・作業の経緯として、8月22日の示方書改訂小委員会で定量化した内容にするよう修正意見があり、意見に基づき9月28日までに修正を行った。10月10日までに意見をいただければ、10月16日までに修正を行う。
・36頁の図は26頁の後に入る。
・4章と5章の構成を大きく変更し、4章には材料レベルの力学モデル(FEM)、5章には部材レベルの力学モデルによる照査方法をまとめた。また定量的な内容を本文に記述するよう内容を修正した。
・特別上級技術者の判断に関する記述を幾つかの解説に加えた。
・1.2に「耐震設計の原則」という節を設けた。
・2章のタイトルを「荷重」とし、2.2に具体的な地震動を規定した。地震動は鉄道総研で作成したものを使用することとし、CD-ROMで配布することを予定している。
・3章では、耐震性能を限界状態に置き換えるための具体的な記述を行った。棒部材と面部材では限界状態が異なるため、両者を区別した。
・3.4では応答解析の注意点として、時間刻みや減衰の考慮の仕方を記述した。
・4章はFEMによる照査方法を対象とし、新たな構成とした。また性能の検討方法として、変位・断面力・材料の性能に分けた。
・5章は、部材レベルの照査法とし、M-θ関係を骨格曲線として与えた。
これに対し、以下の意見ならびに質疑応答があった。
・地震動をCD-ROMで配布するのは賛成であり、HPからダウンロードできるようにしてもよい。
・4.2.1(6)の圧縮基準寸法Lrefは補足説明が必要である。
・耐震照査編の原稿はこれで全てかとの質問に対し、丸山委員から照査例として独立一本柱、ラーメン、LNGタンク、ボックスカルバートの照査例も作成する予定であることが説明された。
・構造性能照査編と耐震性能照査編の分ける必要性はあるのかとの質問に対し、丸山委員から1章で耐震性能照査編の位置づけを記述したことが説明された。
・「荷重」は「作用力」の方がよい。
・コンクリート委員会や発注者、コンサルタントにも意見紹介をした方がよいとの意見が出され、魚本委員長から、発注者やコンサルタントに対しては示方書改訂小委員会には諸機関から委員がおり、そこで対処していると現状では認識しているとの説明がされた。また発注者が限定されているダム編や舗装編では内容的に大幅な変更がないこと、舗装編は空港関係者の意見を採り入れていることが報告された。
・特別上級技術者の取り扱いについて、示方書として議論を行ったかとの質問に対し、魚本委員長から、議論を行っていないとの説明が行われた。また、特別上級技術者に関して、渡辺委員から、特別上級技術者の人数としては1部門30〜50人程度のイメージであること、担当分野の区別は明確にはしていないこと、資格を示方書に取り入れることはコンクリート委員会の判断であること、上級技術者は実務者が対象となること、等が説明された。
・上級技術者の条件が現在でははっきりしていないため、示方書内への記述は使用を制限してしまう可能性がある。
・地震動については、本文と解説の記述の方法が望ましくなく、一般として用いられるような記述に解説ではなっていない。
以上を受け、意見回答書を10月10日までに事務局(小野寺)まで送付することになった。また睦好幹事長から、耐震部会を開催し部会委員に意見照会をするよう要望が出された。
6.その他
小柳顧問から201委員会が休止中であるので、活動を行うべきとの意見が出された。
以上