Civil Engineering Design Prize 2003, JSCE
Civil Engineering Design Encouragement Prize 2008, JSCE
Sunahase Park, Aiai Plaza, Katayamazu-Onsen
所在地:石川県加賀市片山津温泉乙34番地  地図
事業者:加賀市都市整備部施設整備課
    (現)加賀市建設部整備課
授賞対象者
氏名
所属(当時)
役割
中井 祐
東京大学大学院助教授 ・公園全体の基本計画及びコンセプト策定
・基本計画、基本設計、詳細設計、現場監理(デザイン監理)の統括及びデザイン指導
西山健一
有限会社イー・エー・ユー 代表 ・公園全体の基本計画及びコンセプト策定
・公園基本設計及び詳細設計(意匠)
・現場監理(デザイン監理)
木村 剛
(株)日本海コンサルタント
計画本部公園緑地部 専門員
・池の水循環システム具体案の立案
・公園全体の基本及び実施設計(構造及び設備関連)
・設計全般のとりまとめ
玉田 源
プロトフォルム一級建築士事務所 代表 ・足湯上屋の基本・詳細設計及び現場監理(デザイン監理)
篠原 修
東京大学大学院教授 ・基本計画・コンセプトの監修デザインアドバイス
加賀市都市整備部施設整備課
(現)加賀市建設部整備課
・公園全体の基本方針の設定
・設計(住民説明会を含む)、現場監理等プロジェクトの全体調整
ナグモデザイン事務所
・照明兼スツールの基本・実施設計
及びデザイン監理
(株)ロウファットストラクチュア
・足湯上屋の構造設計(建築)
(株)岸グリーンサービス
・公園全体の植栽、修景工事の施工
講評

「公園は実に良く出来ている」審査員のだれもが異口同音に発した感想である。しかし、「廻りが、、、」と言って口をつぐんでしまう。
 本年、新たに設定された「奨励賞」は、あるレベルには達し良く出来ているが、何らかの惜しまれる問題が残ったものを対象としている。この「片山津温泉砂走公園」は、片山津温泉の中心に位置し、温泉街活性化の基幹施設とも言えるものである。そこは、水生植物の池を巡る大らかなランドスケープと、足湯施設が程良く組み合わされており、全体と部分のデザインバランスも高いレベルにある。
しかし、周辺の景観があまりに貧しく、公園の背景として相応しいとは言い難い。周辺地区との連携を意図したことは理解できるが、温泉街からの「見え」をもう少し考えても良かったのではないだろうか。現在の植栽が、今後成長したとしても、この問題は改善するとは考えにくい。公園自体のデザインレベルが高いだけに残念な作品である。
(田中)


部分の写真ではよくできていると思えるのだが、全体の写真ではそのよさが伝わってこないというのが一次審査のときの印象だった。まわりの雑多な風景が目に入りすぎるのである。現地を訪れて確信になった。おそらく、周囲に開かれた公園を目指したのだと思うし、周囲が変わることを期待したのかとも思われるが、考えすぎだったのではないだろうか。空間は、モノとモノのあいだに在る。少なくとも、雑多な住宅群の二方部分はここまで開放的に見せないほうが良かっただろう。空間をつくる素材には残念ながらなり得ないし、変化を期待するには無理がありそうだ。領域性を確保しつつ周囲とも連続間のあるデザインを目指すべきだったのではないだろうか。周囲の大地も良く見れば緩やかなアンジュレーションを作っているのだが、ここではもう少し大地の扱いに大胆さがあってよさそうだ。空洞化が激しく曇天の続く冬の寂しい風景の中では、特にそう感じさせる。
(江川)

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