構造工学委員会
構造工学に関する先端技術事例研究小委員会
1.小委員会設立の背景と目的
近年,技術の研究・開発・運用をより戦略的かつ効率的に行っていくことを目的としてMOT系の学科・専攻が工学部などに新設されてきている.MOTは企業における研究開発,知財管理,マーケティングなどを俯瞰し,技術経営を効率的に行い技術・製品・企業の競争力を向上させるものということができる.
MOTの教育は,原理原則に基づく教育以外に,事例ベースのやり方があって,それを両輪とする形となっている.個々の事例に依存することが避けられないが,複数のケースを修得することにより実際の事例に適用を図るものである.
構造工学においても,開発,計画,設計,施工,維持管理における様々な事例において暗黙知が存在しており,これらを形式知化することにより,従来の構造力学・構造設計などの講義を補完する形で有用な事例集が整備できるものと考えられる.特に初学者や若手エンジニアに,各分野の実状況の概要,ならびに理論と現場での技術内容との対応やその差異を,事例を通して理解させることが可能となる.また,今後,各分野での研究・技術開発を行う上で,過去の事例を遡及的に分析することにより戦略的・効率的なプランを構築することができる.
そこで,本小委員会では,構造工学分野における先端技術を対象に事例を収集し,技術開発戦略の検証と議論を行って,これを報告書としてまとめる.
3.活動内容
構造工学の先端技術開発事例を詳しく概観できる講師を招き,事例研究収集を小委員会にて行う.この数十年間に我が国の構造先端技術の開発・実用化事例を研究対象とすることで,将来の技術開発戦略について議論を行う.最終的には,構造工学の先端技術事例を紹介する報告書を作成し,講習会を行う.
4.活動期間と開催方法
2005年9月から2年間とし,2ヶ月に1回程度の開催とする.旅費等の活動費の支給は行わない.E-mailによる連絡・討議を活用する.