パナマ運河の現状と改築〜ASCE会長 講演会〜
The Panama Canal's Present and Expansion Project
- ■ 講師 ASCE(米国土木学会)会長
- Ph. D, P. E. , Hon. M.ASCE
ウィリアム・マキューソン氏
■ 講師略歴
ウィリアム F. マキューソン (William F. Marcuson, III, Ph. D., P.E., Hon. ASCE)
ザ・シタデル, ミシガン州立大学を卒業後、ノースカロライナ州立大学 地盤工学専攻 博士課程修了。ASCEより、土木分野において最も歴史ある賞ノーマン・メダルを含む5つの賞を受賞。1995年、米国プロフェッショナルエンジニア協会より、フェデラル・エンジニア・オブ・ザ・イヤーを受賞。1996年、築堤ダム設計と分析における貢献に対して米国工学アカデミー会員に選出される。1997年、シビリアン・オブ・ザ・イヤーに選出される。陸軍工兵隊水路実験所の運営、研究を経験しながら、約20年間地盤研究所の所長を務めた後、2000年に退職。工兵隊のエンジニア・オブ・ザ・イヤーを2度受賞した唯一のエンジニア。
- 主催 (社) 土木学会
- 共催 (独) 港湾空港技術研究所・(社)地盤工学会
- 日時 平成19年 6月15日(金) 14:00 〜16:40
- 場所 土木学会 講堂 (東京都新宿区四谷1丁目 外濠公園内)
- 13:30 開場
- 14:00 開演、会長挨拶
- 14:05 講師紹介
- 14:10 ウィリアム・マキューソン博士 講演
- 16:40 終了予定
■ 講演概要
ASCE(米国土木学会)はその指導力を通じて、将来に対し何を準備すべきか、また将来世代のニーズに合致するものは何かということを重視して活動している。 今回の講演において、ASCE会長ウィリアム・マキューソン博士はASCEのイニシアティブをもった最近の活動について、インフラ危機への警鐘や、土木工学教育における内容の拡充、明日の技術者に対する指導力訓練への対応などについて触れる。また、災害への対応や、昨年の湾岸部を襲ったハリケーンによる激甚災害に対する米国陸軍工兵隊の復興活動についてコメントする。
さらに、1900年初頭から稼動しており、海運業界の変化や拡大への対応を要請されているパナマ運河について最新の情報を提供する。パナマ運河庁(Panama Canal Authority: ACP)の地盤工学諮問機関(Geotechnical Advisory Board: GAB)のメンバーとして、運河に向けられたいつかの技術的課題について言及する。これは、究極的に国家の国際通商における役割に影響を与えるものである。一つの解決策は、運河を拡張することである。すなわち、新しい閘門を大西洋側と太平洋側に建設し、水量の節約と環境への配慮を盛り込み、ゲイラード水路を深くするというものである。この拡張によって、より大きな船舶(ポスト・パナマックス型)の航行が可能となるであろう。