2005年2月1日

「スマトラ沖地震・津波被害」に対する調査団の派遣

社 団 法 人 土 木 学 会

 土木学会(会長 森地 茂)は、2004年12月26日にスマトラ島北西部で発生した、M9.0に達する巨大地震の被害に関して、以下の要領にて災害調査団を派遣する運びとなりましたので、お知らせします。

1.調査の目的
 2004年12月26日にスマトラ島北西部沖で発生したM9.0に達する巨大地震が発生した。発生した津波による被害はアフリカ東海岸を含むインド洋沿岸のほぼ全域に及び、死者行方不明者は約30万人に達する大惨事となった。

 土木学会では、学会内に(本年1月5日)設置されたスマトラ島沖地震・インド洋津波災害調査特別委員会(委員長:今村文彦東北大教授)に於いて、本災害の調査を進めてきたところである。このたびすでに現地調査されている、今村文彦東北大学教授、草柳俊二高知工科大教授、藤間功司防衛大教授、都司嘉宜東大地震研教授などとも情報の共有と調査内容の調整を図りながら、更に重点的に調査が必要な地域に調査団を派遣し、学術調査を行うこととした。調査内容は、専門的調査が未だ行われていない津波による社会インフラ施設の被害、震源に近いスマトラ島における地震動の調査、液状化などの地盤災害調査、波力の調査、ならびに被災した都市や集落の再建に関わる調査である。
 そして、他の地域の調査、他の機関の調査とも連携を図りながら、スマトラ島沖地震・インド洋津波災害の実態を専門技術者の目で記録に残すと共に、地域の復旧支援に必要な基礎資料の収集と整理、分析を行い、現地の研究者、技術者、行政担当者と十分な協議を行った上で必要な提言を行なうこととした。

調査分野は:
(1)地震動の影響調査
(2)津波波力の実態調査
(3)インフラ施設の被害調査
(4)都市や集落の再建に関わる調査

2.調査地点
(1)インドネシア・スマトラ島バンダアチェならびにその周辺
(2)スリランカ

3.団長および団構成(予定)

団長: 後藤洋三 地震工学委員会委員長、(独)防災科学技術研究所川崎ラボラトリー所長
団員: 濱田政則 巨大地震調査特別委員会委員長、早稲田大学教授
菅野高弘 (独)港湾空港技術研究所地盤・構造部 構造振動研究室室長
アイダン・オメール 東海大学教授
海岸工学委員会2名
国土交通省関係者 1〜2名
都市専門家1名
コンサルタント 若干名

4.スケジュール
(1)スマトラ島については2月下旬出発の見込み。
(2)スリランカ 未定
(3)速報会:3月中下旬、他の調査団との合同報告会を行なう予定。

5.本件に関する土木学会の窓口は、下記へお願いします。
  総務課長 竹田 office@jsce.or.jp
  企画広報室長補佐 石郷岡 inf@jsce.or.jp

以上


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