望月寒川広域河川改修工事・定山渓ダム
今年度のVISIT事業では、望月寒川広域河川改修工事、定山渓ダムの2箇所の現場見学をさせていただきました。
望月寒川広域河川改修工事
望月寒川では平成12年、14年や昨年度の大雨により浸水被害が発生しており、平成16年度から事業が始まりました。見学した現場については、今年の3月から河川の改修工事が開始されました。工事内容として、上流部では豊平川に水を流して望月寒川の流量を減らすことを目的としたトンネルによる放水路の建設工事、下流では河川整備といった広域にわたる工事が行われていました。
今回は望月寒川下流部の河川整備現場へ行き、河川の両岸に鋼矢板を打ち込んだ後に行われる修景パネルの設置作業の様子を見学させていただきました。また現場付近には住宅街が広がっているため、河川の上に作業構台を構築して重機や資材を搬入するといった大掛かりな作業が行われていました。現場の方々のお話を聞き、現場周囲の状況を考慮しながら施工作業をすることの難しさを学ぶことができました。
望月寒川での現場見学の様子
望月寒川の現場風景
定山渓ダム
定山渓ダムは昭和50年に発生した大洪水を機に、洪水対策と今後の人口増加に伴う水利用を目的として建設されました。定山渓ダムには、洪水調節、生活用水、水力発電の3つのはたらきがあります。
当日はダム管理者の方に堤体の中の案内をしていただき、堤体内で行われている水の濁り度合い、堤体のずれや傾き度合いの確認作業などの説明を聞きました。また、昨年9月に発生した大雨で定山渓ダムが行った洪水調節操作により、豊平川の氾濫を防止したそうです。当時の定山渓ダムが行った洪水調節操作のお話を聞くことで、改めてダムにより人々の生活が守られていることを実感することができました。
定山渓ダム
定山渓ダムでの見学の様子
終わりに
今回の現場見学を通し、大学の授業では学ばないような現場だからこその問題点やそれに対する解決策などのお話をお聞きすることができ、とても勉強になりました。改めて土木事業の重要さや土木の魅力を感じる機会になったと思います。また、現場見学後には企業の方々を交えた意見交流会を行い、学生にとっては今後控えている就職活動の参考となるようなお話を聞くことができ、全体を通してとても有意義な時間を過ごすことができました。
この度はVISIT広報委員会の皆様を始め、北海道開発局様、北海道庁様、建設会社様などたくさんの方々のご協力の下、VISIT事業を実施することができました。VISIT事業に関わられた全ての皆様に、心より感謝申し上げます。