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第三五ヶ瀬川橋梁は、日之影町八戸ダム上流に架かる高千穂鉄道(廃線)の橋である。本橋は11連のコンクリート桁橋と鋼トラス及び8連の方杖形のラーメンから成っている珍しい橋梁であり、1937年に完成している。
総指揮者は鉄道省技師の釘宮 磐(くぎみや いわお)、アドバイザーは吉田 徳次郎(よしだ とくじろう)博士である。吉田博士は日本におけるコンクリート技術の基礎を築いた人物であり、生前の功績を称え、土木学会賞の一部門である『吉田賞』にその名を冠せられている。
ダムの水面に映えるトラスの赤色と新緑のコントラストは、自然と清流があふれる環境と美しく調和しており、フレシネーのサン・ミシェル橋に勝るとも劣らない名橋との呼び声が高い。
なお、高千穂鉄道は、平成17年の台風14号により、川水流〜上崎間、亀ヶ崎〜槙峰間の鉄橋が流失し、平成20年12月28日を以て廃止となった。現在第三五ヶ瀬川橋梁は、日之影町によって管理運営され、セラピーロードとして整備されている。
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