00/11/07海岸工学委員会資料
土木学会の国際化(国際整合性と競争力強化)が問われている今,海岸工学委員会においてもその活動の一環に国際戦略の項目を掲げ,具体的な対応を開始すべきであろう.
国際ネットワークWGでは,わが国の海岸工学の学術・技術の情報発信の促進,国際的評価の向上や国際的共同研究の推進,そして国際人的ネットワークの形成や国際組織作りを国際戦略の目標とし,それぞれについて対応の準備・検討を行う.具体的には,海岸工学委員会のリーダーシップでアジア諸国の連携を目指したアジア・太平洋ネットワークおよび国際的組織を短期間で構築し,国際ネットワークへ発展させるための基盤作りを進める.
活動項目は次のとおり.
アジア・太平洋ネットワークの構築
情報収集発信の促進,国際組織作りや国際会議開催のためには,アジア−太平洋各国・地域を結ぶネットワーク(Asian and Pacific Coastal Network 仮称)の構築が緊急課題である.ネットワークには,アジア諸国で積極的に活用されているインターネットを媒体としたメーリングリストやWebページをあて,各国・地域における海岸工学のキーパースンを結ぶ.
アジア諸国における海岸工学問題の整理
アジア諸国の海岸工学については,各国が固有で多様な問題をかかえており,まずその情報収集と問題の整理が必要である.特にASEAN諸国は,急速な経済発展に伴い海岸環境問題が深刻化しているが,関連情報の交換や国際的共同研究推進のための基本情報が整理されていない.また,海岸問題の情報収集とともに,学会組織,研究・技術グループやその活動状況についても情報を収集し整理しておく必要がある.
国際会議開催のサポート
昨年,今年と海岸工学委員会からも参加した韓国海岸海洋工学会(KSCOE)主催の会議において,日・中・韓3国による国際会議開催の検討がなされたが,海岸工学委員会では広くアジア諸国を対象とした会議開催(Asian and Pacific Coastal Engineering=APACE,第2回会議より名称をAsian and Pacific Coasts=APACに変更)を呼びかけ,意見交換と意思決定機関として連絡協議会(Council of APACE)および運営委員会(International Steering Committee of APACE)を設置した.この連絡協議会,運営委員会では,アジア・太平洋ネットワークについても意見交換する.国際ネットワークWGでは,連絡協議会の活動をサポートし,リエゾン・オフィサーの役目を受け持つ.1999年9月に発足したアジア土木学協会連絡協議会(Asian Civil Engineering Coordinating Council, 略称ACECC)との連携も視野に入れる.
WGの構成予定
主査:喜岡,柴山(共同主査) メンバー:青木,浅野,今村,岡安,山下(隆)