Message from the Chairman

ご挨拶 




2023年4月より、下村匠前委員長の後任として、コンクリート委員会委員長を拝命いたしました。

コンクリート委員会は、その前身となる土木学会コンクリート調査会が1928年に誕生してから1世紀近くもの間活動を続けている歴史の長い委員会で、規模・活動度・歴史のいずれにおいても土木学会内で有数の委員会です。

土木学会コンクリート委員会の重要な責務として、コンクリート標準示方書の定期的な改訂があります。近年ではおよそ5年に一度、技術の現状と動向を踏まえ、社会の要請に応える最新版示方書を世の中に提供しています。2022年度は改訂の年にあたり、3月には「基本原則編」「設計編」「維持管理編」が出版され、従来の紙媒体に加えて、今回は電子版も同時発売されました。また、9月には「施工編」「ダムコンクリート編」が出版される予定です。新しい示方書が、これまで同様、より良いコンクリート構造物の実現に役に立ち、以て社会の発展に寄与することを祈念します。

その一方で、昭和61年版における示方書の分冊化以降、各編がそれぞれの改訂を重ねてきたことにより、示方書群全体の背骨が見えにくくなってきたとも感じます。示方書が各編に分冊化される前の昭和55年版までは、示方書全体の構成は明らかに材料・施工主導であり、配合設計での想定を受けて構造設計を行う建付けとなっていました。これに対して、昭和61年版では、限界状態設計法が導入されたのに合わせて、設計主導の方針が示されましたが、その方針転換は未だ道半ばであることを今回の示方書の改訂で認識しました。そこで、私の2年間の任期中に、コンクリート委員会として、これまでの示方書の改訂の歴史を研究することで、未完となっている課題と今後の目指すべき姿を明確にしたいと考えています。

元より微力ではありますが、コンクリート委員会の発展のために努力いたしますので、ご支援・ご協力をいただければ幸いに存じます。


令和5年4月
 コンクリート委員会・委員長
東京大学生産技術研究所・教授
岸 利治


「コンクリート技術シリーズ」について

「コンクリート技術シリーズ」は主に第3種小委員会の成果報告書であり,コンクリート委員会が承認した指針,規準ではありません.そのため,その内容を参照,引用される際にはご留意下さい.



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「English Summary Edition of the Japan Society of Civil Engineers (JSCE) Standard Specifications for Concrete Structure」をアップしました .詳しくはここをクリック


「コンクリートライブラリー157 電気化学的防食工法指針」の英訳版が完成しました .詳しくはここをクリック

2017,2018年版コンクリート標準示方書 Q&Aと正誤表

JSCE Concrete Committee updated 2024-10-04