以下に公開している報告書については、平成15年度土木学会全国大会研究討論会(平成15年9月24日)において、成果の要旨を報告したものの本報告書として位置づけるものです。公開が遅れましたことを深くお詫び申し上げます。
石炭灰は、現状においてセメント原料や埋立材としての利用が中心である。しかし、今後セメント需要の減少や新たな埋立地の確保が困難な状況が予想されている中で、石炭灰の発生は今後も増加する見通しとなっている。一方で、廃棄物処理や循環型社会形成推進に関する法的体系の強化と社会的ニーズの高まりの中で、セメント分野・埋立用途以外の有効利用を拡大していくことが必須の課題である。
土木学会エネルギー土木委員会では、これまで昭和62年度から平成元年度にかけて、新エネルギー技術小委員会において、「わが国における石炭灰の現状、地盤改良・盛立分野への石炭灰利用石炭灰の有効利用」と題し、石炭灰の有効利用について取りまとめている。この検討から、既に10年以上が経過し、前述の課題に対し、現段階での最新の知見を取りまとめるべく行政・電力関係者の委員で構成される石炭灰有効利用分科会を平成13年10月に設立し、2ヶ年にわたり活動を行ってきた。以下に示す報告書は、これらについて取りまとめた成果である。
報告書については、有効利用にかかる法体系・有効利用効果の整理、最新の有効利用技術の整理、有効利用に関する課題の具体的整理と方向性の提示をポイントとしている。このうち特に、課題の整理と方向性の提示については、石炭灰の品質保証体制や安定供給体制等の構築の必要性に今回初めて具体的に触れており、有効利用の拡大をさらに図るために意義のあるものと考えている。しかし、同時にこれらについては、今後実現に向けてさらに議論を深めていく必要があり、今後の継続的な取り組みを期待するものである。
主 査 高橋 邦夫 (財)港湾空港建設技術サービスセンター マネージメントシステム副所長
(旧所属:独立行政法人
港湾空港技術研究所)
委 員 石井
光裕 四国電力(株)
井筒 庸雄 電源開発(株)
奥田 康三 中部電力(株)
金津 努 (財)電力中央研究所
金谷 元弘 北陸電力(株)
川原 修司 経済産業省 資源エネルギー庁
斉藤 直 (株)エネルギア・エコ・マテリア
前佛 和秀 国土交通省
田海 直樹 環境省
高橋 守男 東京電力(株)
仲本 文範 沖縄電力(株)
成田 健 東北電力(株)
籏持 和洋 関西電力(株)
丸内 進 九州電力(株)
三木 博史 (独)土木研究所
水口 洋 北海道電力
委員兼幹事 菊池 喜昭 (独)港湾空港技術研究所
柴田 学 東京電力(株)
竹内 剛 電源開発(株)
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平成13年10月24日(木) 第1回分科会
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分科会発足趣旨、論点整理、今後の進め方等関する確認
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平成13年12月20日(水)第3回分科会
o 「コンクリート委員会 微量成分溶出に関する調査研究小委員会」の活動紹介
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電力関係(北海道・東北・北陸・東京電力)の石炭灰有効利用の取り組み状況紹介
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平成14年2月20日(水)第3回分科会
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電力関係(中部・関西・中国・四国)の石炭灰有効利用の取り組み状況紹介
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報告書目次案に関する審議
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平成14年4月18日(木)第4回分科会
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電力関係(九州・沖縄電力,電源開発,電力中央研究所)の石炭灰有効利用の取組み状況紹介
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報告書目次案に関する審議
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平成14年8月2日(金)第5回分科会
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報告書内容に関する審議
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平成14年10月17日(木)第6回分科会
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報告書内容に関する審議
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平成15年1月28日(火)第7回分科会
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報告書内容に関する審議
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・平成15年9月4日(木)第8回分科会
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報告書の記載内容に関する調整
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土木学会全国大会研究討論会の進め方に関する調整
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平成15年9月24日(水)土木学会全国大会研究討論会
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報告書に関する成果報告
本文(10ファイル、約3.15MB)
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