A−07
季節風および地形変動が吉野川河口域での塩分環境に及ぼす影響
宇野 宏司1・中野 晋2・伊澤
誠一3・片岡 孝一3・岡部
健士4
1学生会員 徳島大学大学院 工学研究科博士後期課程(〒770-8506 徳島市南常三島町2-1)
2正会員 博(工) 徳島大学助教授 工学部建設工学科(〒770-8506 徳島市南常三島町2-1)
3学生会員 徳島大学大学院 工学研究科博士前期課程(〒770-8506 徳島市南常三島町2-1)
4正会員 工博 徳島大学教授 工学部建設工学科(〒770-8506 徳島市南常三島町2-1)
季節風および地形変動が吉野川河口域での塩分環境に及ぼす影響について現地観測及び数値シミュレーションから考察した.現地観測の結果,年間を通じて北西方向の風の出現が卓越し流動に大きく寄与していること,底層は夏季と冬季で変動が少なく安定した塩分環境にあることが確認された.また,シミュレーションの結果,河口周辺の地形変動により塩分の回復過程に違いがみられ,特に河口周辺に広がる砂州には,河道内の塩分流出抑止効果や外海水の直接の侵入を抑える効果があることが明らかにされた.
Key words: Yoshino river mouth, salinity distribution, harmonic analysis, numerical simulation, EOF analysis