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水道事業における費用効果分析に関する考察

 

 

細井由彦1・小池淳司・増田貴則・飯田奈穂4

 

1正会員 工博 鳥取大学教授 工学部社会開発システム工学科(〒680-8552 鳥取市湖山町南4丁目)

2正会員 博士(工学) 鳥取大学助教授 工学部社会開発システム工学科

3正会員 博士(工学) 鳥取大学講師 工学部社会開発システム工学科

4正会員 修士(工学) 日本上下水道設計株式会社(〒105-0022 港区海岸1-9-15 竹芝ビル)

 

水道事業においても費用効果分析の実施は重要な課題になってきている.すでに個別に効果の計測法が種々提案されている.しかし個別に計測法を考えているだけでは,集計の段階において効果の計測漏れや波及効果の二重計測が発生するおそれが残る.そこで便益評価の理論的な枠組みを検討し,消費者行動,生産者行動をもとにした整合的な個別計測手法を提案した.発生ベースの便益を,家庭利用については消費者余剰変化で,事業活動,工業活動については利潤変化で計測するようにした.つづいて提案した手法による事例分析を試みた.

 

Key Words :  benefit incident matrix, cost effectiveness analysis, consumer surplus,  domestic water, general equilibrium model, production function, water works