A−49

中山間傾斜地における温室の環境解析と有効利用の可能性

 

関 平和1・和田健一郎2・松尾雄一3・菅谷 博4

 

1正会員 農博 金沢大学助教授 工学部土木建設工学科(〒920-8667 金沢市小立野二丁目40-20)

2金沢大学大学院 自然科学研究科環境基盤工学専攻(〒920-8667 金沢市小立野二丁目40-20)

3金沢大学大学院 自然科学研究科環境基盤工学専攻(〒920-8667 金沢市小立野二丁目40-20)

4近畿中国四国農業研究センター(〒765-0053 善通寺生野町2575)

 

北向き斜面に設置された傾斜ハウス内の微気象の特徴を実験的に把握した後、数理モデルによりその特徴を定量的に検証した。晴天時に、傾斜方向に最大3〜4℃、床面と垂直な方向に最大2.5℃の気温差が生ずること、曇天時には両方向にほとんど気温差が生じないことが示された。これらの微気象は日射量とハウスの向きによって決まる被覆部と土壌表面の温度差によって大きな影響を受ける。3〜4℃の気温差は作物の生育速度のずれをもたらすのに有意な差であることが指摘された。

 

Key Words : hilly and mountainous areas, sloped greenhouse, mathematical modeling, field data