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徳島沿岸におけるアカウミガメ上陸頭数の減少要因の検討
中野 晋1・片岡孝一2・田所真路3
1 正会員 博(工) 徳島大学助教授 工学部建設工学科(〒770-8506 徳島市南常三島町2-1)
2 学生会員 徳島大学大学院 工学研究科博士前期課程(〒770-8506 徳島市南常三島町2-1)
3 正会員 修(工) 国土交通省 四国地方整備局野村ダム管理所(〒797-1212 愛媛県東宇和郡野村町大字野村8-153-1)
徳島沿岸でのアカウミガメ上陸頭数の減少要因について,海岸地形,周辺海域での漁獲量,表面海水温の3つの観点から検討した.まず海岸地形変化の点では離岸堤が建設された阿南市蒲生田海岸の上陸頭数の減少割合が他の海岸に比べて大きいことが確認された.次に徳島沿岸のウミガメ上陸頭数と魚種別漁獲量との関係を調べた結果,ウミガメの主要な餌の1つである貝類の漁獲量と高い正の相関関係が認められた.また太平洋沿岸での海水温との相関を調べた結果,海水温の上昇に伴いウミガメ上陸頭数が減少していることがわかった.
Key Words : loggerhead, landing-number, beach topography change, annual fishery catch, sea surface temperature