平成14年度 第2回「設計役割」研究小委員会 議事録

                                  

日時:平成1412月6日(金) 16001810

場所:土木学会会議室

出席者(敬称略):椛木、駒田、岩田、高木、石川、大友、斎藤、盛川(記)

議事:今後の活動方針について

資料

2-1 前回議事録

2-2 今後の活動方針について

参考資料 総合評価型設計・施工一括方式「新丸山ダム小和沢仮橋」(石川)

       付属資料  総合評価方式(数値方式)の内容

     デザイン・ビルド他契約方式に関連する英国、米国(CALTRAN)の例(椛木)

     コンサルタントの施工時関与の例(長野県諏訪建設事務所)(大友)

     高谷川橋工事公告(日刊工業新聞記事02.11.20)(駒田)

 

1.総合評価型設計・施工一括方式「新丸山ダム小和沢仮橋」

 中部地整より発注された、標記物件(吊床版橋)が石川委員より説明された。本工事は、新丸山ダムの工事用橋梁であり、提案のポイントは再利用、経済性の2点である。

 

2.デザイン・ビルド他契約方式に関する英国・米国の例の紹介(椛木)

 英国では、原則として設計者と施工者が分離している。設計施工一括発注形態の場合もコンサルタントが設計を担っている。クライアント(発注者)とコントラクター(受注者)の間にエンジニアが位置していて、クライアントの代理としてプロジェクト管理の責任を負う。

 米国カリフォルニア州では、州交通局(CALTRANS)が州内の全ての国道・州道、高速道の建設、維持管理を担当し、一般的な橋梁では、構造設計部がプロジェクトごとに35名のチームで設計し、それと別個の設計チームが構成されて独立に設計を行って照査を行っている。

 

3.設計等の委託業務と請負工事との調整を行うモデル事業(長野県)

 設計担当者と施工者が同じテーブルについて設計内容を協議する試みが、2001年度16件の工事で行われた。コンサルタントにとっては無報酬の点に問題を抱えているようである。

 

4.今後の活動内容、方針について(資料2-2

 今後の方針、活動内容についての、主な意見・項目を記す。

・発注者、設計者、施工者の役割と責任について(発注者に対しては受注者であるが)

・コンサルタントの本来あるべき姿。入札契約制度のあり方(長所、短所など問題点の抽出)

・設計・施工一括方式で発注すべきものと設計・施工分離発注の方がよいものの分類化。

・設計・施工一括発注の場合にコンサルタントでなければできない役割の明確化

・高い専門能力集団としてコンサルタントに期待される業務の模索・拡大

・従来の発注形態の問題点、目指すべき方向、従来の形態では改善できない点の整理

・新たな発注形態の提案と、その中での設計者の関わり方

・本質論からのコンサルタントの設計役割の再構築、社会資本整備を進める仕組み

・設計施工一括発注の場合の実態と課題(デザイン・ビルド発注は価格競争に終始している)

・コンサルタントの存在意義、コンサルタントに期待するもの

・「コスト構造改革に関するコンサルタントとしてのコメント」

・多様なものに対する議論の方法論(事例研究と原則論)

・全体を組み立てる(統合する)部分へのコンセプトと知恵の供出・重点化

・設計守備範囲の境界の明確化

 

5.次回予定

 ・1/24(金)16:00〜 建設コンサルタンツ協会会議室

 ・引き続き検討課題、活動内容について論議する。(次回を目途に活動項目拾上げを目指す。)

 ・なお、発注者からの声を聞くため、ゲストスピーカー参加を打診する。

                                    − 以上 −