平成15年度 第4回「設計役割」研究小委員会 議事録
日時:平成15年12月2日(火) 15:00〜18:00
場所:土木学会会議室
出席者(敬称略):椛木、岩田、高木、盛川、石川、大友、廣瀬、斉藤
欠席者(敬称略):駒田、加藤、松井、船越
議事:1.前回議事録確認
2.建築における設計者の役割について
・武田光史氏による話題提供
・各事業段階における「設計」の役割
・ 各事業段階での「設計」を担う者は?
3.その他
資料
4-1 「建築における設計者の役割と分担」(武田光史氏メモ)
4-2 「設計者の役割と分担」(椛木メモ)
4-3 「報告書記載事項メモ」(石川メモ)
1.武田氏話題提供
・建築家の歴史
建築家の存在は明治以降。土木に比べて建築家や設計事務所の存在が早くに認知された。
・一般的な意味での設計事務所の役割
民間の場合は、クライアントの代弁者としてクライアントの資産を守りつつよりよい建築を造る役割を担う。ただし、社会性との整合を図ることは設計者の重要な役割。公共の場合、行政そのものがクライアントの場合と、一般市民が利用者の場合で多少役割が異なる。
・設計業務の流れ
民間の場合、クライアントのヒアリング→基本設計→実施設計→確認申請→見積→施工中の設計監理→完了検査の順。公共の場合は、基本的な流れは民間と同じであるが、建築事務所が参加する前に、建設コンサルタントが簡単な配置図等を作成している場合が多い。
・専門家の組織編成
多岐にわたる分野の専門家が必要とされるので、一般的には独立した事務所の専門家を組織編成して業務に当たる。
・契約の形態と責任
設計契約はクライアントと設計事務所、施工契約はクライアントとゼネコンが取り結ぶので、設計瑕疵、工事瑕疵は各々が責任をとる。
・保険の存在
瑕疵責任、損害賠償などのために保険制度がある。
・設計事務所の役割の変化と傾向
建築家にも純粋に建築のコンセプトや質だけでなく、事業計画、採算性などプロジェクトのディレクターの役割とストーリーテーラーの役割が要求されている。
2.質疑応答
・専門家集団の中で誰が設計者となるか、施工時の設計監理は元設計者に委託されるか、その他、土木と建築の相違点や生じた理由、インハウスエンジニアの有無、など自由討議を行った。
3.今後の予定
次回は、1月14日(水)15:00〜 小委員長が作成する中間報告書目次案に基づき、執筆分担を決めることとする。
(以上:椛木)