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活動経緯

1.    建設用ロボット委員会

社団法人土木学会が建設用ロボットに関する研究に着手したのは1981年であるが、以来、4年の準備期間を経て正式に建設用ロボット委員会として発足するとともに、建設分野における施工技術のシステム化・自動化・省力化およびロボット化について本格的な研究に取り組んでいる。

主な事業としては、技術講習会の開催、調査・研究成果の報告、土木学会年次学術講演会における研究討論会の実施および、建設用ロボットに関する国内外シンポジウムでの研究成果の発表などがある。また土木分野における国内を代表する中立的な学術研究組織として「建設ロボット研究連絡協議会」が実施する事業への参画などである。

2.技術講習会

1983年より毎年1~2回その時代に即応した建設技術をテーマに、講習会を継続しており、あらゆる分野から講師を招いて建設用ロボットに関する最先端の技術を紹介するとともに、技術情報の提供を図っている。

3.調査・研究成果の報告

1987~1988年には、建設工事で用いられている建設用ロボットについて、工事を発注する側の意識やニーズ、あるいは施工者側の意識やニーズの調査・分析を行い、その成果をまとめ研究報告書として発表している。

また、1992年には、「建設工事における自動化・ロボット化への展望」と題して、21世紀の初頭をターゲットにした建設用ロボットの未来像を述べるとともに、その具体化のための課題についてまとめ研究報告書として発表している。

なお、これらの研究成果は、第10回技術講習会(1992年1月開催)および第9回国際建設ロボットシンポジウム(1992年6月開催)にてそれぞれ発表している。

4.土木学会年次学術講演会

21世紀の建設用ロボット」と題して研究討論会を実施(1993年9月)した。討論では、施工現場の自動化・ロボット化の発展と期待に関する質疑応答が行われるとともに、産・管・額の役割について調和した研究開発と時代に則した方法を模索していくことが肝要であるなど、白熱した討論が行われた。

5.新たな研究活動

大きく変わりつつある社会背景を受けて、これからの施工現場における安全で明るい建設イメージを創成するための自動化・ロボット化についてトンネル技術、海洋技術、土木技術の各委員会にて分野別の研究開発を進めている。

表-1 建設ロボット関連事業一覧(社団法人土木学会)

年度

事業名

事業内容

協力機関名

事業成果

昭和56年度

建設分野におけるロボット導入ニーズ調査

アンケートによる建設ロボットのニーズ、現状調査の実施

主催:

 

 

電算機利用委員会

昭和57年度

建設用ロボットの現状調査

自働か機械を含めた建設用ロボットの実態調査を実施

電算機利用委員会

 

 

企画小委員会

昭和58年度

昭和58年4月

施工現場で稼働中の建設用ロボットを紹介

土木情報システム委員会(電算機利用委員会)

講習会テキストを参加者に配布

1回建設用ロボットに関する技術講習会の実施

昭和59年度

昭和59年4月

「山岳トンネル工事編」として山岳トンネルの施工用ロボット事例の紹介

主催:

講習会テキストを参加者に配布

 

2回建設用ロボットに関する技術講習会の実施

土木情報システム委員会

昭和60年度

昭和60年10月

「都市トンネル工事編」としてシールド工事の自動化・ロボット化の施工例の紹介

主催:

講習会テキストを参加者に配布

 

 

3回建設用ロボットに関する技術講習会の実施

建設用ロボット委員会

昭和61年度

昭和61年5月

「情報化施工とロボット化への展望」土工編

主催:

講習会テキストを参加者に配布

 

 

4回建設用ロボットに関する技術講習会の実施

建設用ロボット委員会

昭和61年11月

情報化施工とロボット化への展望」水中施工編

主催:

講習会テキストを参加者に配布

 

5回建設用ロボットに関する技術講習会の実施

建設用ロボット委員会

昭和62年度

昭和61年11月

情報化施工とロボット化への展望」躯体編

主催:

講習会テキストを参加者に配布

6回建設用ロボットに関する技術講習会の実施

建設用ロボット委員会

昭和62年9月

施工者を中心に15団体、133工種について、現状とニーズ、意識等を調査

主催:

報告書を作成し関係機関に配布、成果を公表

「自動化・ロボット化の現状と今後の課題」研究報告

建設用ロボット委員会

昭和63年度

昭和63年4月

「ウォーターフロントの建設とロボット化技術」

主催:

講習会テキストを参加者に配布

7回建設用ロボットに関する技術講習会の実施

大口径、長距離シールド技術の発表

建設用ロボット委員会

平成元年度

平成元年7月

省庁、都道府県、市、各種公団、電力、ガス、JR、NTT等の団体および企業474部局に対するアンケートの実施

主催:

報告書を作成し関係機関に配布。技術講習会で成果を公表

「建設用ロボット(自動化・ロボット化)に関する調査報告-発注者に対するアンケート結果」研究報告

意向の分析と総合的な傾向、今後の課題について整理

建設用ロボット委員会

平成2年度

平成2年2月

「宇宙空間における建設技術の展望」

主催:

講習会テキストを参加者に配布

8回建設用ロボットに関する技術講習会の実施

宇宙空間の動向、他の発表

建設用ロボット委員会

平成3年度

平成3年11月

「計測の自動化技術の現状と展望」

主催:

講習会テキストを参加者に配布

9回建設用ロボットに関する技術講習会の実施

宇宙、海洋、土工における計測技術を発表。

建設用ロボット委員会

平成4年1月

「建設用ロボットの現状と今後の展望」

主催:

講習会テキストを参加者に配布

10回建設用ロボットに関する技術講習会の実施

建設ロボットの将来と今後の展望を発表

建設用ロボット委員会

特別講演 小出五郎

21世紀の建設ロボット-宇宙からの情報管理」

平成4年度

平成4年6月

①シールド工事(土工)

主催:

「建設工事における自動化・ロボット化への展望」研究報告

②コンクリート重力式ダム(躯体)産水中基礎工事(海洋)

建設用ロボット委員会

4テーマについて高度システム化技術および、具現化のための課題等の研究を実施

平成5年1月

「ライフライン関連技術のロボット化の現状と将来」

主催:

講習会テキストを参加者に配布。

11回建設用ロボットに関する技術講習会の実施

ライフライン敷設ロボット、他の発表

建設用ロボット委員会

特別講演 小松左京

「建設とロボット」

平成5年度

平成5年9月

21世紀の建設用ロボット」

土木学会全国大会

平成5年度全国大会

施工現場の自動化・ロボット化は必然的なものとして受け入れられていく

実行委員会

(第48回年次学術講演会)

ハイテクを前面にした安全で明るい建設イメージを創成する技術等の討論があった

平成6年1月

「無人化施工への歩み」

主催:

講習会テキストを参加者に配布

12回建設用ロボットに関する技術講習会の実施

施工現場における無人化施工技術の発表

建設用ロボット委員会

 

特別講演 吉村作冶

「古代エジプトと巨大文明」

平成6年度

平成7年2月

「近未来の建設を支えるハイテク技術について」

主催:

講習会テキストを参加者に配布

13回建設用ロボットに関する技術講習会の実施

21世紀を展望した建設技術開発ビジョン、他の発表

建設用ロボット委員会

平成8年度

平成8年5月

「ビッグ プロジェクトと自動化・ロボット化」

主催:

講習会テキストを参加者に配布

14回建設用ロボットに関する技術講習会

建設用ロボット委員会

平成8年12月

「21世紀を展望した建設工事における自動化・ロボット化-人と機械の協調を目指して」

研究報告書を作成

平成9年度

平成9年5月 第15回建設用ロボットに関する技術講習会

「社会資本整備における安全性・信頼性の考え方」

主催:

講習会テキストを参加者に配布

建設用ロボット委員会

平成10年度

平成10年11月

「建設の自動化・ロボット化最先端技術と環境との調和」

主催:

講習会テキストを参加者に配布

16回建設用ロボットに関する技術講習会

建設用ロボット委員会

平成11年度

平成11年11月

21世紀の社会資本整備における建設用ロボットの役割」

主催:

講習会テキストを参加者に配布

17回建設用ロボットに関する技術講習会

建設用ロボット委員会

平成12年度

平成12年12月

「災害復旧における無人化施工」

主催:

講習会テキストを参加者に配布

18回建設用ロボットに関する技術講習会

建設用ロボット委員会

平成13年度

平成13年12月

IT時代の自動化・情報化技術の現状と展望」

主催:

講習会テキストを参加者に配布

19回建設用ロボットに関する技術講習会

建設用ロボット委員会

平成13年6月

21世紀における建設工事の自動化ロボット化への展望 建設用ロボットの普及・発展を目指して」

 

研究報告書を作成

 

平成14年度

平成14年12月

「最近の環境問題に関連した自動化・IT化の現状と展望」

主催:

講習会テキストを参加者に配布

20回建設用ロボットに関する技術講習会

建設用ロボット委員会

平成15年度

平成15年12月

「維持管理に関連した自動化・ロボット化の現状と展望」

主催:

講習会テキストを参加者に配布

21回建設用ロボットに関する技術講習会

建設用ロボット委員会

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