土木学会 鋼構造委員会

浮体橋の研究小委員会

最終更新日−2005/09/16


お知らせ

平成14年7月23日に開催しました「浮体橋の性能照査型設計に関するシンポジウム」にて配布しました報告書「浮体橋の設計指針(案)」のファイルをダウンロードできるようにしました。jpgおよび複数のpdfファイルを圧縮して一つにしてあります(2.44MB)ここからダウンロードください。

設立の目的

浮体と流体の動的相互作用の解明が進んだ今日、浮体橋が現代的で魅力あるアクセス手段としてクローズアップされてきています。長大橋にも適用できる可能性があり、新技術への挑戦が期待されています。

わが国の長大橋は本四架橋の建設が終わった今日、進行中のプロジェクトが見あたりませんが、海峡横断道路・長大橋架設の有力な候補地として東京湾口、伊勢湾口、紀淡海峡、豊予海峡などがあり、建設に対する熱い期待が寄せられています。1940年代に完成し、現在でも立派に使用しているシアトルの浮体橋は、当初の建設費が他の通常形式に比較して5分の1以下という理由で採用になった経緯があります。架橋海域の水深が深すぎたり、軟弱な海底のためピアーの建設が不可能である場合、浮体橋は有力な候補に上げられます。その点、海峡横断道路を超長大浮体構造(主として鋼構造)により合理的・経済的に構築できる可能性があります。また、大阪湾の夢洲・舞洲連絡橋、ロンドン・ドックランドのアメンボウ状浮体橋のように、必ずしも長大橋、大水深部に限らず、色々な場所に色々なサイズの浮体橋を架けることが今後要請されるはずです。

本研究小委員会は、多様性に富んだこのような浮体橋の活用に関して研究し、橋梁界の活性化をはかることを目的に活動を行います。

活動内容

浮体橋の歴史的発展の経緯、形式、特徴、外力、動揺、応力等性能照査、定着、製作、接合、施工、維持管理、経済性(積載)、設計基準、意匠、架橋対象海域などの調査を行い、「浮体橋設計指針(案)」を作成します。

第1期(H10.10〜H14.6)で「浮体橋の性能照査型設計指針(案)」をまとめ、平成14年7月23日にシンポジウムを開催しましたが、この指針(案)では独立浮体基礎の上に直桁を乗せたごく簡単なものを取り扱っています。しかも防波堤などの存在により比較的静穏な海域で設置された浮体橋に限定しています。性能照査型設計では、さらに有限振幅の波などを受けた場合等、より厳しい限界状態を考慮する必要があり、曲線浮体橋や多岐にわたる係留の方式も考慮した指針(案)作りを目指すため、第2期の活動を実施します。

活動・成果報告

【第1期】

H10.10.27  第1回小委員会

       浮橋の歴史、世界の浮橋の趨勢、港湾技研における浮橋の話題、

       大阪市夢洲−舞洲可動浮体橋の建設

H11.01.27  第2回小委員会

       水中トンネル、浮体橋のフィージビリティ検討例

H11.04.28  第3回小委員会

       海中パイプ・浮体の動的応答実験、夢州−舞州連絡橋の設計・実験

H11.07.26  第4回小委員会

       浮体橋の応答解析、浮体橋および檜垣廻船の説明・見学

H11.12.01  第5回小委員会

       浮体橋の振動使用性、浮体橋設計指針(案)を性能規定で

H12.03.08  第6回小委員会

       性能規定と浮体橋設計、ドルフィン係留の大型浮体構造物、

       中国における浮橋の情報

H12.06.28  第7回小委員会

       シアトル浮体橋視察報告、JSSC関西地区委員会OSF研活動紹介

H12.10.13  第8回小委員会

       性能照査型設計における限界状態、

       夢洲・舞洲連絡橋設計指針(案)を例とした浮体橋基準の性能規定型表現

H13.01.17  第9回小委員会 於弘済会館

       メガフロートの展望、浮体橋の性能規定型設計指針(素案)

H13.06.06  第10回小委員会

       日本における離島架橋の現状、浮体橋の性能規定型設計指針(素案)

H13.09.19  第11回小委員会

       霞ヶ浦における浮体橋の検討、浮体橋の設計指針(案)の目次審議

H13.11.30  第12回小委員会

       設計指針(案)の作業内容報告・審議

H14.02.28  第13回小委員会

       設計指針(案)の作業内容報告・審議

H14.04.25  第14回小委員会

       設計指針(案)の作業内容報告・審議、浮体橋の風洞内応答実験の見学

H14.06.14  第15回小委員会  第1期終了

       設計指針(案)の最終読み合わせ

H14.07.23  浮体橋の性能照査型設計に関するシンポジウム(第1期の成果報告会)

       浮体橋の設計指針(案)は、土木学会より販売中(定価4,000円)

【第2期】

H15.02.24  第1回小委員会

H15.04.23  第2回小委員会

H15.07.02  第3回小委員会

H15.10.27,28 第4回小委員会

H16.03.18  第5回小委員会

H16.06.25  第6回小委員会

H16.09.29  第7回小委員会

H16.12.08  第8回小委員会(土木学会)

H17.03.28  第9回小委員会(土木学会)

委員構成(第2期)

委員長渡邊 英一京都大学大学院
委員石原 謙治川崎製鉄(株)
伊藤 恭平(財)建設技術研究所 大阪支社
井上 幸一三菱重工業(株) 広島研究所
上田 茂鳥取大学
宇都宮智昭京都大学大学院
岡村 秀夫(財)日本造船技術センター
勝俣 盛川田工業(株)
川谷 充郎神戸大学
河野健二鹿児島大学
日下 理中電技術コンサルタント(株)
久米 仁司(株)ニュージェック
栗野 純孝本州四国連絡橋公団
小林 治俊大阪市立大学
斎藤拓也新日本製鐵(株)
白石 悟独立行政法人 港湾空港技術研究所
曽我明三井造船(株)
高城 信彦本州四国連絡橋公団
高野光史住友重機械工業(株)
竹鼻 直人(株)神戸製鋼所
谷口朋代鳥取大学
寺田和巳(株)エヌワンイーエー設計事務所
土屋 昌義川崎重工業(株)
直江 康司(株)ハルテック
中谷眞二三菱重工業(株)
長山 秀昭NKK基盤技術研究所
能登 宥愿(株)宮地鐵工所
麓 興一郎独立行政法人 土木研究所
増井 直樹(株)大林組
松岡幸文Hitz 日立造船(株)
丸山 忠明大阪市道路公社
三上 隆北海道大学大学院
水田 洋司九州産業大学
皆田 理広島工業大学
村越 潤独立行政法人 土木研究所
森内 昭石川島播磨重工業(株)
委員兼幹事山本 広祐(財)電力中央研究所 我孫子研究所

委員構成(第1期)

委員長渡邊 英一京都大学大学院
委員石原 謙治川崎製鉄(株)
伊藤 恭平(財)建設技術研究所 大阪支社
井上 幸一三菱重工業(株) 広島研究所
上田 茂鳥取大学
katta VENKTARAMANA鹿児島大学
宇都宮智昭京都大学大学院
岡崎 悦治三井造船(株)
岡村 秀夫(財)日本造船技術センター
勝俣 盛川田工業(株)
川谷 充郎神戸大学
日下 理中電技術コンサルタント(株)
久米 仁司(株)ニュージェック
栗野 純孝本州四国連絡橋公団
小林 茂(株)建設技術研究所
小林 治俊大阪市立大学
坂井田 実住友重機械工業(株)
白石 悟独立行政法人 港湾空港技術研究所
高城 信彦本州四国連絡橋公団
竹鼻 直人(株)神戸製鋼所
田中 洋日立造船(株)
土屋 昌義川崎重工業(株)
直江 康司(株)ハルテック
長山 秀昭NKK基盤技術研究所
能登 宥愿(株)宮地鐵工所
平原 伸幸独立行政法人 土木研究所
増井 直樹(株)大林組
増山 琢也新日本製鐵(株)
丸山 忠明大阪市道路公社
三上 隆北海道大学大学院
水田 洋司九州産業大学
皆田 理広島工業大学
委員兼幹事山本 広祐(財)電力中央研究所 我孫子研究所

このページに関するご質問,ご意見などは浮体橋の研究小委員会連絡幹事の山本広祐(yamamoto@criepi.denken.or.jp)までお願いします.

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