構造工学論文集(土木部門)

部門および各部門の主旨(H18年度)

1 構造力学・構造工学一般部門   主査 岡村 美好 (山梨大学)
外力のシミュレーション,荷重伝達機構,応力と変位の解析・実験・シミュレーション,構造システムと部材相関,新素材,新構造,構造形態解析,粘弾塑性・反復変形,構造−流体−地盤の相互作用,波動伝播など.将来展望のある新しい話題を特に歓迎.
2 構造安定・耐荷力部門   主査 山口 栄輝 (九州工業大学)
構造物の非線形挙動を問題とするとき,構造安定,座屈および耐荷力は,設計上の最大関心事の一つであるのみならず,力学挙動の本質を考える際の重要なテーマといえる.構造物の安定に関する基礎的検討から,部材・構造物の耐荷挙動の究明,座屈安定に関する設計法の改善に資する研究等が本部門の対象となる.
3 計算力学・材料力学部門   主査 松本 高志 (東京大学)
有限要素法,差分法,境界要素法などを活用した固体・構造・流体の計算力学と,それに関連した研究.材料の構成則や破壊・損傷に関する研究,および物性の評価や計測に関する研究.
4 設計工学部門   主査 中村 秀明 (山口大学)
コンクリート・鋼構造など構造物の設計全般に関連したテーマを扱う.主として設計論,設計手法に関するものを中心とするが,計画・施工・維持管理や環境に配慮した設計などについても包含する.最適設計や信頼性理論などの知的情報処理技術の応用による設計技法に関する研究や性能設計,環境配慮設計など新しい設計管理の枠組みに関する研究を歓迎する.
5 構造デザイン部門   主査 重山 陽一郎 (高知工科大学)
構造物の設計において特にその意匠・景観に配慮した事例研究や,その理論的根拠,方法論に関する研究を対象とする.具体的には,構造と意匠の関係性,意匠・景観デザインのために行なわれた技術開発,周辺環境を含めた景観デザインのプロセス,パブリックデザインとしてのデザインプロセス,構造デザインの作品批評や作家論,など,広く構造物のデザインの向上に刺激となる論文を歓迎する.
6 振動・振動制御部門   主査 五十嵐 晃 (京都大学)
建設系構造物とその周辺領域を含めた動的問題全般.自由振動,種々の外乱に対する構造物の動的応答や振動制御に関する理論解析と実験およびそれらの結果の評価法.現象の解明に大きく貢献する実測データのモニタリング,分析あるいは振動解析モデルの提案を歓迎.
7 地震工学部門   主査 酒井 久和 (立命館大学)
地震動,地盤,都市システム,各種構造物(橋梁を除く)に関する地震工学全般.近年の被害データの分析,従来の理論または経験との比較,新しい設計方法の提案なども歓迎.
8 橋梁耐震部門   主査 山尾 敏孝 (熊本大学)
橋梁または橋梁構造物に係わる地震工学的問題のうち,橋梁または橋梁構造物を構成する部材,橋脚,支承などの地震時挙動,耐震性能,損傷被害例,耐震設計法に関する論文を扱う.
9 橋梁制震・免震   主査 松田 泰治 (熊本大学)
橋梁または橋梁構造物に係わる地震工学的問題のうち,橋梁または橋梁構造物を構成する部材,橋脚,支承などの制震・免震に関する論文や制震・免震の設計法に関する論文を扱う.落防および桁衝突関係もこの部門で扱います.
10 流体関連振動部門   主査 長尾 文明 (徳島大学)
構造物(土木,建築,電力)や流体機械などに作用する空気力,流体力並びにそれらに起因する振動現象に関する現地観測,室内実験,数値計算,理論解析,評価方法,設計手法に関する研究を対象とする.
11 維持管理部門   主査 芦塚 憲一郎 (西日本高速道路)
既設構造物の点検・調査手法や健全度評価法,損傷・劣化・腐食に対する補修・補強方法,補修・補強の優先順位の決定法,維持管理費が低減できる構造,耐用年数の決め方,およびライフサイクルコストを考慮した設計法などに関する論文を対象とする.
12 鋼,木構造・橋部門   主査 尾下 里治 (横河ブリッジ)
鋼構造と木構造を利用した橋とその構成部材・継手部の耐力・耐久性評価,計画,設計,製作と架設,さらに新構造や新材料を用いた橋構造の提案などに関する論文を対象とする.
13 コンクリート構造・橋部門   主査 小林 薫 (JR東日本)
橋梁を含む土木系コンクリート構造問題一般.RCおよびPC構造の橋梁に係わる応用研究を特に歓迎.
14 合成・複合構造部門   主査 日野 伸一 (九州大学)
合成部材,SRC部材,鋼板サンドイッチ構造,混合構造,接合・継手,新素材を用いた合成構造などの静的および動的力学特性の実験,解析,研究並びに実施例を歓迎.特に設計手法の提案を期待.
15 地中構造・基礎構造部門   主査 豊澤 康男 (労働安全衛生総合研究所)
基礎または地中構造物の主に構造上の問題を研究.地盤との相互作用を含む.特に,動態観測と理論を対比した研究を活発にしたい.
16 衝撃問題部門   主査 大野 友則 (防衛大学校)
固体や流体の衝突に対する衝撃理論および数値解析法,衝撃実験法,衝撃力の評価,構造材料・部材の衝撃問題,衝撃緩衝材および緩衝装置,落石挙動・土石流に関する問題,ひずみ速度効果,各種防護施設の耐衝撃問題など.また、爆発事故等に起因する爆圧荷重に対する構造物の爆破応答や耐爆設計などの問題に関する研究論文を対象とする.
17 インターフェイス・ストラクチャー部門   主査 山口 隆司 (大阪市立大学)
橋脚基部,橋桁・脚剛結部,ラーメン隅角部,支承・伸縮継手,落橋防止システム,ケーブル定着部,複合構造連結部,新素材で補強したRC構造・鋼構造,地盤と構造基礎との連結部など,構造物における部材間の接合部や連結部,部材における異種材料間のインターフェイス部において,その荷重伝達機構,種々の強度限界,剛性,変形性能,および新しい構造提案などに関する論文を対象とする.