1. | 特集号テーマ 「土壌・地下水汚染対策土木技術の最前線」 |
2. | 特集テーマの背景,位置付け等 古くは足尾鉱毒事件に始まる土壌汚染は,典型7公害の一つとして数
えられていたが,当初は農用地の汚染が問題とされていた。しかし,
1970年代に入って東京都江東区等での六価クロム汚染事件などを契機
として市街地の重金属による土壌汚染が注目されるようになり,1980
年代から90年代になると,揮発性有機化合物,PCB,硝酸性窒素,ダ
イオキシンなど,新たな汚染物質による土壌・地下水汚染が注目される
ようになってきた。1991年には土壌環境基準が制定され,1997年に
は地下水の水質汚濁に係わる環境基準が制定される中,環境憲章や環境
行動計画の策定,ISO14000s認証取得などに関連して,都市再開発
や工場移転に伴う工場跡地などの土壌汚染問題が大きな社会的関心を集
めることとなった。このため平成15年2月より新たに土壌汚染対策法
が施行され,土壌汚染とその対策への関心と期待が最高潮に達している
と言っても過言ではない。1年から1年半ごとに日本地下水学会と日本
水環境学会の共催で行われてきた,地下水・土壌汚染とその防止対策に
関する研究集会では,年々発表件数が増加し,本年6月につくば国際会
議場において開催された第9回大会では,200件近い研究発表が行われ
ている。こうした中,土木学会論文集においては,土壌・地下水汚染に
関する研究は,まだ第3部門や第7部門において散見されるにすぎない
状況である。わが国における土壌・地下水汚染対策の多くは土木事業と
して実施されている。また,多くの土壌汚染対策プロジェクトに土木学
会環境賞の栄誉が授与されている。多くの土木技術者,研究者が土壌・
地下水汚染対策を支える基礎技術の開発や汚染機構の解明に従事してい
る。土壌・地下水汚染対策技術の開発・施工などに果たす土木界の能
力はきわめて大きいといえる。
「土壌・地下水汚染対策土木技術の最前線」と題する特集号を企画
することによって,広く論文を募集し,土壌・地下水汚染に関する研究
現況を把握し,環境保全技術としての土壌・地下水汚染対策技術の最
先端をまとめることによって,今後の地圏環境保全への取り組みのあり
方を論じる契機にしたい。 |
3. | 特集号の編集方針
土壌・地下水汚染とその管理に関する,理論研究,調査報告,実験
による機構解明,汚染対策に関する基礎技術研究,応用研究,現場へ
の適用例などの,研究論文,技術報告,ノート,総説などを募集し,結
果として基礎研究から応用研究に至る土壌・地下水汚染対策技術の最先
端が把握できるようにする。 |
4. | 特集論文掲載予定
2004年8月号 |
5. | 特集論文投稿期限
2003年12月末日
投稿期限内でも,なるべく早めに御投稿ください。 |
6. | 特集論文の投稿要領
土木学会論文集投稿要領の通り。ただし,投稿原稿の提出部数
は,投稿要領に記された数より1部多くすること。また,論文送付
票の右上に必ず「特集論文」と朱書きすること。なお,特集テーマ
の趣旨に合ったものならば,論文のみならず,報告,ノート,委員
会報告なども投稿対象とする。 |
7. | 査読手続き
一般論文と同様に行うので,査読の状況によっては,掲載として
受理されても特集号に間に合わない場合もあり得る。この場合は特
集号より後の号に,一般論文として掲載される。 |
8. | 掲載料:一般論文と同様である
この件に関するお問合せはE-mailにて下記までお願いします。またその際のメールのタイトルは「論文集第7小委員会 特集号係」としてく
ださい。
(社)土木学会編集課 E-mail:edi@jsce.or.jp
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