土木学会誌7月号モニター回答

土木学会誌7号モニター回答

リスクについての全体的な概念を、丁寧に整理して示していただけたので、この記事の理解をガイドとして他の先生方の記事の内容にも入って行きやすかったと思います。
　この国においては、災害や凶悪犯罪が起こるたびに危機管理の不足が叫ばれました。リスクマネジメントの本義とは必ずしも同じでないにしても、危機管理の重要性が明らかになったことが、リスクマネジメントへの取り組みが進んだ大きな要因であったように思います。この成り立ちの違いを特集全体から感じます。
　今回の特集記事では地震を例に取ったものから為替レートに至るまで、リスクの概念で言い表している対象が広すぎて、手法を例示されても、読者にとっての現実のマネジメントの場で果たして同じ手法でよいものか、疑問が多いと思います。
　そうした中で、本稿は広い範囲のリスクマネジメントについての考え方の基本を、アメリカ社会と日本社会を対比しながら、判りやすく説明できていると思います。
（伊戸川環境総合企画　伊戸川善郎）

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