土木学会誌3月号モニター回答
何気なく見た裏表紙,茨城県南部で生まれ育ったためか,利根川の文字が思わず目に入ったため,一気に読んだ。内容的にも,学生時代に橋を学び,また現在道路建設に携わっている者として大変興味の持てるものであった。
当時の橋梁架設の背景・沿革・そして,設計にかける青木氏の熱意。この文章を読んで思わず心が躍った。編集委員 中井氏の想いが伝わってくる。機会があれば,是非一読したい。
(日本道路公団 木村 泰)
地域の合併自体が目的化されていることは問題だと感じました。地域に意識が高く主体性があることが前提だと思います。なぜ合併したのかという議論が残されないように願います。道州制導入の議論を流通業にたとえて説明されていたのが興味深かったです。事業官庁型から政策官庁型の自治体になり,全国の国立大学を地域のシンクタンクとして活用されていくことが望ましいということで,地方の時代にふさわしい大学の役割とはなんだろうと考えさせられました。
(広島大学 駒井克昭)
「方言はやめましょう」:対談は格式ある学会の記事だということで,関西人と考えられる先生も標準語で話していると言うのに,タイトルだけ関西弁になっているのは奇怪というか,意識して標準語を使って下さる先生に失礼と言うものでしょう。それに,東京弁や名古屋弁の記事は見たことはありませんので,関西弁にだけ特別な待遇を与えるのはいかがなものでしょうか。関西弁をタイトルに使うことによって,読者はあたかも日本は関西人によってリードされているのではないか,というような錯覚を起こすかもしれません。これは,関西以外の出身の私たちにとっては不愉快なことです。だいいち,「なんやねん」とか,「なんぼ」とか言われても,私にはよく意味がわかりません。学会誌は日本語を勉強しながら東京で土木の仕事に従事している外人技術者や留学生も読むのですから,タイトルに方言はやめるべきだと思います。個人的には,いっそ学会誌全部英語にしてしまえばいいのにと思っているくらいです。英語にも方言はあるけど。
(五洋建設 中西雅時)
FCCのような「土木」について真剣に議論している場が存在していることは全く知りませんでした。このような試みが他の支部にも広がることが望まれます。また,参加されてきたメンバーがどのようなマインドを持って議論してきたかということはよく分かりました。しかし,活動内容が幅広いためそれらの紹介が多岐に渡り,FCCの活動結果として醸成された共通認識が何なのかはよく読み取れなかった気がします。
(九州大学 矢野真一郎)
自分は関西支部に属しますが,このような集団があり活動をしていることは今回初めて知った。土木の魅力を第一線でご活躍なされている方々が,語られているのは土木屋のはしくれである自分も読んでいて心地よいものだった。世の中を良くしていくために自分ならどう貢献できるか,土木分野からどういうアプローチ手法があるのか,自分なりに考えを持ち,行動をすることができれば,世間に土木の魅力を大きな声で語れるのだと思う。
他分野の専門家との対談やコラムを読むことで,客観的に「土木」業界を見ることもできた。
土木学会誌が,「土木」の魅力,将来像を提案するという,非常に明るい気持ちになれた特集だった。
(京都大学 福林良典)
私が関西で学生生活を送っていた頃には既に発足して活動をしていたようですが,草創期だったためでしょうか,私自身の無関心かPR不足か,全く存在を知りませんでした。今回の特集を読んで始めてその存在を知った次第です。土木だけでなく,様々な分野の人が集まって建設的な議論が交わされている様子がわかりました。しかし,土木技術者のあるべき姿,理想像は語られてもどうにも現実からの乖離を感じてしまうことがあります。理想像を示すことはできてもその実現となると,各人の努力や頑張りにのみ期待しているという感じを受けます。しかし,確固たる理想像を描けて,かつそれに向かって行動することのできる人は世の中に多くはいないと私は思っています。そのような少数の人が,現実の世界でその努力にふさわしい影響力を持ち,敬意を受け,報酬を得ているでしょうか。頑張る人がイニシアチブをとって全体を引っ張っていくような社会のしくみ,頑張る人がより多く報われるような社会のしくみの実現についての議論があってもよいように思います。
(日揮 中島 晃)
土木の本来の目的が,「社会を良くしたい!」をいった目的志向であるべきであることを,再度認識させてくれる興味深い記事であった。
自分自身を始め,若い世代の土木技術者は大規模プロジェクトに憧れて土木を志した反面,「目的」を軽視しがちであると感じることもある。また,日々の生活で不便を感じず育ってきたことも一因であろうか。
「未来」や「将来」について考えたり議論したりするきっかけとなるべく,このようなテーマの記事や話題が今後も掲載されていけばよいと思う。
(オリエンタルコンサルタンツ 神田佑亮)
土木学会では「土木の日」を制定し,一般社会向けに広報活動等を行なっているが,関西支部ではそれ以前に検討され,現在のFCC活動につながっている。このような活動が全国的に展開されると良いですね。
(三井建設工業 鈴木茂夫)
読む前は,まさに題名どおり「なんやねん」てな感じである。肩書きの立派な方々の座談会,まあ,論文を読むよりはという思いと,FCCという単語が全く知らなかったので,ちょっと読み始めてみた。
いやー面白かったというよりは,興味を持った。「美人の3K」に“へー”と思い,「女房にもわからんもんは市民にもわからん」に納得した。ただ,「今の土木界に欠けているもの」が「希望」であるということまでは,同じ意見ですが,その内容については少し違うかなという感じをもちましたが・・・。
まあ,河田先生の道路公団に対するご意見については,関係者の一人として,少し考えさせられました。参考にさせていただきます。
(日本道路公団 木村 泰)
関西からの情報発信ということでしたが, FCCの活動を具体的に知らなかったので,特集のねらいがわかりにくく,本当に「何やねん」の状態でした。熱い口調で語られた1章を読み終えて,さらに読み進めるとなかなか興味深い特集でした。
(広島大学 駒井克昭)
何回も読み直したが,結局のところ何なのかよく分からなかった。断片的に散りばめられた発言やキーワードから,いろいろと想像してみたがピンと来ない。「内なる啓蒙」,「個人の良心を売った部分が組織に集積していくみたいな感じ」,「先進国の土木技術じゃない。日本という村でしか通用しないマネジメントであり,技術なんだ」,「財務省と技術論で渡り合えるのは土木技術者しかいないじゃない」,「金を使うのなら,そのアウトプットは何か,形としてきちっと説明して,われわれを納得させろ」などなど,刺激的な発言が踊っていたが,それに伴う中身の部分がよく分からなかったので,悪く言えばキャッチコピーのオンパレードのようにも感じられた。
(京都大学 小林俊一)
変わるべきこと(ソフト思考へ,コスト意識とニーズ),変わってはいけないこと(土木技術と技術者の能力),生き残るヒント(金融関係の知識,プロフェッショナルの時代)ということで,いずれも土木とは社会を広く見る総合力が必要とされていると改めて感じました。いろいろなことに興味を持って,もっと勉強していこうと思いました。
(広島大学 駒井克昭)
一般市民に対して土木事業をどのようにして理解してもらうか。という話の切り出しがあった。土木に限らず新技術の発展には失敗はつきものだということは,みんなが認知するところだろう。しかし,「失敗は恥ずかしいこと」,「悪いこと」という風潮が近年の高度経済成長後のIT社会になって根付いているような気がしてならない。手作業には失敗はつきもので,土木も体を使った仕事であり,多くの失敗の中にもその真摯な姿が市民の心を掴み感動や喜びを沢山与えてきたのだと思う。土木技術者として,失敗を恐れずいろんな分野で市民とともに成長していきたいと感じました。
(若築建設 井上 譲)
記事には外からみた土木に対する率直な印象が書かれており,先ずはそういう意見があるということを我々もまっすぐ受け止めなければならないだろう。個別にみれば,社会システムの問題点と土木の問題点のすり替えと感じる点もあるが,世の大勢はメディアの意見に近いであろうと感じた。著者は中立的な立場からの専門的な分析や客観的なデータの重要性を指摘されていたが,これは正当な指摘である。しかしその中で「官」「民」とは違った役割を期待されているであろう「学」の立場として,土木学会がどのような役割を果たせるのか,問われた課題は大きいと思う。また,今後の学会の広報活動や市民啓発活動を進める上でも重要なご指摘をいただいたように感じた。
(京都大学 小林俊一)
今回の記事を読んでFCCの存在を初めて知ることができました。土木界のみならず,マスコミや教育関係者などが参画しての活動に関心を持ちました。
今回の記事の中で一番ショックだったのは,「13歳のハローワーク」に土木技術者が入っていないことで,土木の将来が不安になりました。土木技術者の仕事は,社会への貢献度が高く非常にやりがいのある仕事であると私自身は感じていますし,会員の皆さんもそう思われているはずです。サッカーやプロ野球選手のように子供達が夢を抱き憧れる職業となるように,まずは自らが熱意を持って子供達に語りかけ,さらには彼らの親世代に土木技術者の魅力を的確な言葉で伝えていかなければならないと痛感しました。
(JR東海 石川達也)
「13歳のハローワーク」という子供向けに様々な職業を紹介している本に土木の紹介がないという記述が印象に残りました。また,教科書でも簡単にふれられるだけで,土木の社会的使命・責任という視点を持って紹介された物が少ないようです。
少子高齢化にともなって人口が減少する社会が目前に迫っている中で,土木が社会から求められている役割も変化しております。このような中で「社会や文明の基礎を支える仕事」としての土木を子供たちにどのように教えていけばよいのか,考えさせられる内容でした。
(若築建設 佐藤恵流悟)
FCC特集の中でも特に関心を持って読みました。小さな子供だけでなく,大学においても,社会で起こっていることや職業について学ぶ場がもっと提供されてもよいと思っています。これも言うは易し,ですが。
私はまだ独身ですが,将来自分に子供ができた時には,自分の仕事のこと,土木技術者という職業のことをわかりやすく話して聞かせられるようになっていたいものだと思います。
(日揮 中島 晃)
土木に携わっていない人たちに土木のおもしろさを伝えることは難しい。土の不思議の授業の中で土の実験やミニ地震実験などを通して子供たちに関心してもらったとある。自分でもこのような現象を実験等を通して体験すると非常に楽しかった印象がある。土木はつらいことばかりでないということがたくさんの人たちに伝わるとよいと思う。
(匿名希望)
「夢京橋キャッスルロード」の成功は,目的,コンセプトを明確にし,地元住民主導で計画を進めていったことによるものであり,観光客,店舗数,売上とも飛躍的に向上し,とても素晴らしいことと感心しました。
「歴史,伝統を今に活かしつつ,新しい活気のみなぎるまち,OLD・NEW TOWMづくり」を合い言葉に、「私どもの地域は住民自らの知恵と力で創っていく」という共通認識が成功の鍵であり,今後,城下町を城に次ぐ観光資源にし,まちの活性化を図りたいと考えているまちは全国に多くあると思いますが,非常に参考になるものだと思います。
(JH 竹縄謙作)
住民主導の街づくりを行うに当り,市と住民の話し合いの場(懇談会・委員会)を設けることが,一番難しいのではないかと感じました。そもそも要望から合意形成までの段階以前に,話が持ち上がることも少ないでしょうし,今回のように幸いにその話が持ち上がったとしてもその口火を切るのは,行政側であるのが現状ではないでしょうか。
住民のほうからの要望として挙げられ,行政が呼応するような体勢になれば,このような試みがさらに増加すると思います。またその際の橋渡し役として土木技術者ができることがあると感じました。また,今回の記事を通じ,民と土木の関係において,土木技術者として“ニーズを汲む”といった姿勢はふさわしくなく,“一緒に取組む”といった情熱的な姿勢が必要だと感じました。
(JR東海 大木基裕)
本文にも記載のとおり,めがねトンネルは,市街地でのトンネル工事の増加と土地利用上の制約や環境,文化財保護の観点から今後更にニーズが高まると思います。無導坑掘削が可能となることにより,安全性・工程上のメリットが確認されたので,より多くのめがねトンネルが計画されるかも知れません。今回の事例では,脚部補強や先行側の支保構造をランクアップすることで無導坑掘削を可能にしていますが,願わくは,従来の先進導坑による掘削よりも経済的な施工となることが立証されれば,さらに事例が増えると思うので,より合理的,経済的な設計・施工方法が確立されればと思います
(JH 竹縄謙作)
今回の報告は,少しでも施工の安全性などを向上したいというところからの新しい設計で興味深く読ませていただきました。できれば,今後の展望で今後の改善点・問題点などを書いていただければと思います。
(鉄道建設・運輸施設整備支援機構 増田康男)
NATMの施工技術は,鉄道・道路・地下鉄駅部におけるシールド断面の拡幅等,近年の大断面,脆弱な地山,複雑な形状の施工を通じて,大きく進歩した。
解析に対する施工現場からの計測データのフィードバックを通じて,解析の信頼性が向上し,また一方で,蓄積されたデータにより,掘削補助工法,施工機械の組合わせ方も日々進化しつつある。このレポートを読んで,「ここまで進んだか。」とあらためて,感嘆の声を上げる。
その一方で,私が現在,施工管理業務に携わるトンネルは,送り矢板,ぬい地矢板,昔ながらの坑夫さん達の伝承技術に頼りながら,在来工法で掘削しているが,それもまた土木というものの面白さかなと感慨深いものがあった。
(清水建設 樋川直樹)
環境先進国のドイツでの,汚染された河川を再生する事業の紹介であった。日本でも同じような手法で実行できるだろうかと考えながら読んだ。政策の良し悪しだけではなく,地域の人々がどうしたいのか,どう行動するか,が非常に大事であると感じた。「小川の里親」制度はいい手法だと思う。小学校のクラスがある区域を担当して整備していくことは,持続的に環境を維持することが可能となる。また,環境問題には興味あるが,具体的にどう行動していいかわからない,という方へ活動の場を提供することができる。自分の町の川の環境のために,私にもできることがあるはずだなあと思い,そして普段無関心な自分の態度を反省した。
(京都大学 福林良典)
今回は,スマトラ沖地震津波,台風18号大森大橋の被害について報告されていた。どちらも図面や地図,写真を用い,非常にわかりやすい内容だった。大森大橋についてはその被災メカニズムがよくわかった。速報であるからやむを得ないのかもしれないが,今回の事故・災害を踏まえて,人類は今後どう過ごしていけばよいのか,災害に備えればよいのか,といった教訓がコメントされていればより充実した内容となるではと思う。現地の様子を直接見,調査された方々の,声を聞いてみたい。
(京都大学 福林良典)
本調査団の活動についてはテレビでも報道されていたこともあり,前号の速報に引き続き大変興味深く読ませていただいた。特に,海岸線に配置された植生の減勢効果と防浪ビルを有効活用すべきという提言は,ビーチリゾートにふさわしい景観とマッチさせることができれば有力な防災技術になり得ると感じた。今後の本格的な調査報告にも期待したい。
(九州大学 矢野真一郎)
新聞を見落としていたか,その台風では他の災害報道が多すぎたせいか,大森大橋の被災についてはこの記事を読んで知りました。記事には説明ありませんでしたが,けが人は出なかったのでしょうね。
記事も簡潔明瞭でわかりやすく,被災メカニズムの推定についても,なるほど,といった印象です。また,きちんと観測数値データを載せている点はとてもよいと思います。後に情報検索した場合でも比較データとして使いやすい。
それにしても,コンクリート桁がこうも軽々と吹っ飛ぶなんて,土木屋としても「驚き」ですね。みなさんはどう感じられたでしょうか。
(五洋建設 中西雅時)
いやいやこんな災害があったんですね。本レポートを読むまで全く気づきませんでした。
PC主桁が波に流された写真を見て,改めて自然の猛威/エネルギーの大きさに驚きました。自然の力を侮ってはいけませんね。ふんだんに写真と図表が用いられたレポートです。被災状況・被災メカニズム・復旧状況を,大変分かり易く理解することができました。
(日揮 本間 学)
都市や地域全体を巻き込んだ大型災害が相次いでいるが,大型災害の復旧過程については各種報告や資料,報道などにより情報収集しやすいが,ここで取上げられていたような,大規模ではない事例についてはなかなか情報を収集できない。復旧のプロセスを追いかけることはさらに難しく,一定期間経過した段階で,どのようにして復旧したのか報告してもらえるような記事があるとありがたい。
(オリエンタルコンサルタンツ 神田佑亮)
本記事により改めて自然の恐ろしさを確認しました。ただ,復旧の全体像も紹介していただきたかった。仮復旧でグレーチング床版を採用された経緯(架橋地点が海岸線・寒冷地のため、腐食や路面凍結の心配はないのだろうか?),消波ブロック等の増強は図らないのだろうか?等疑問が残りました。
(本州四国連絡橋公団 大西貴浩)
市町村合併が全国で多数行われている中,県境を越えた合併ということで,新聞紙上を賑わしていた,この合併劇。新聞,テレビ等から多少の情報は入っていたが,今回の特集によって,かなり理解が進んだ。
こういう情報は,一体どんなところから得られるものかと考えた時,土木学会誌に対し,少し違った感じを持った。
(日本道路公団 木村 泰)
越県合併で新聞などにも取り上げられていた山口村の記事であったので,興味深く拝見した。明治期の廃藩置県に端を発したトップダウン的な行政区分による負の遺産が結果として現代まで根強く残っていることを再認識した。経済発展を背景に,社会的な余裕が生じたため,これまで失ってきたことを取戻そうという反動も当然起こり得るであろうと思う。例えば,トップダウン的な効率主義だけでなく,地域のもつ固有の風土に根ざしたボトムアップ的な地域の再構築・再生を目指すと地域も今後増えるであろう。こういったニーズに対して,土木工学はどのような方向性や回答を示せるのか,学会としての専門性に注目した特集が並行して組まれることを希望したい。
(京都大学 小林俊一)
海外ほっとラインの記事については,海外の事情について知ることができるので楽しみにしています。土木技術については,国々での事情は異なるが,共通の部分も多くあり,年代に関係なく勉強を進めるべきだと思います。ただ,現地における産業という認識が強いので,職務としての活動は地域が限定されてしまうと言う感じがあります。今回最終回になり,非常に残念ではありますが,再度連載として登場することに期待しています。
(港湾空港建設技術サービスセンター 島田伊浩)
近い将来海外への留学を夢見ている身として大変参考になる記事で,興味深く読ませていただいた。本シリーズでは,海外の今を直接レポートしていただけるのでいつも大変楽しみにして読ませていただいていたが,今回が最終回ということで非常に残念です。日本の技術者や研究者の国際交流の促進が言われている昨今,このような生のレポートに触れる機会を今後も増やしていただきたいと願います。特に,私は大学の人間ということもあり,今回の様な留学されている方のレポートは正確で新しい情報を提供いただけるという点で大変有り難く感じています。この記事に限定すると,特に「勤務時間が長いことが勤勉だと錯覚している」日本人が多いという点は,私も日頃日本社会の欠点と感じているところであり,集中して仕事をこなすためのスキルアップと環境整備が今後の日本における職場に必要と考えています。その環境を体感するためにもすぐにでも留学したくなりました.
(九州大学 矢野真一郎)
著者は,博士課程を修了後に,海外の企業で技術者として働くという選択をされた方で,とても興味深く読むことができました。日本の異なる気候や文化の中で生活されている体験談がつづられていました。特に印象に残ったのは「会社ではDiversity(多様性)という言葉が良く使われていて,経験,人種,文化,性別,教育などのすべてのバックグラウンドの多様性が大切に考えられている」という記述です。はみ出す,逸脱することを肯定的に考える外国の文化には興味を持ちました。
(若築建設 佐藤恵流悟)
海外での貴重な経験をいつも興味深く読ませていただいていました。一件見開き2ページという分量も読みやすくてよかったと思います。
休場さんというのは,以前に学生委員として学会誌の記事を書かれていた方ですね。若いながらもしっかりした考え方と行動力を持っておられ,頼もしい限りです。今後益々のご活躍を期待しています。
(日揮 中島 晃)
こうした記事は,学会誌の品位を下げると思うので,掲載を中止してください。見たい人はHPを個人で探せば良い。それに,この何とか太郎とか言う人の売名行為に会費が使われているような感じがして,とっても不愉快です。他のモニターに,同じ意見の人いませんでしたか?
(匿名希望)
「ダウジング」という言葉すら初めて知った。ただ水道管やガス管の探査にこの手法を用いたことがあり,教えていただいた職人さんも原理はわからずじまいだったことを思い出した。
「あの世」の科学なんて,と自分も思い勝ちだが,アイボを発明した人が言っているなら読んでみようかという気にもなります。うまく記事の誘導?に乗ってしまいましたが,いつもながらその着眼点,幅広い知識に感服し,次号のこのコーナーを楽しみにしている。
(京都大学 福林良典)
土木構造物のリモートセンシングを行う場合,険しい山間部や河川など安定な電源のある場所は少なく,電源供給が課題の一つであります。結果的に,測定器や計測そのものに掛かる費用よりも電源供給の機構に掛かる費用が大きく,導入の妨げになることも多いと思います。
今回の実証研究のような一般家庭の場合と異なるとは思いますが,費用面(イニシャルコストとランニングコスト)についても,教えていただければ幸いです。
(JR東海 大木基裕)
自然エネルギーの代表格である太陽光発電システムを都市計画の段階から導入し,その効果を検証したものであるが,エネルギー問題を多く抱える日本をはじめとして世界の環境保全に大きな影響力を与えるのではないかと感じました。特に家庭用の太陽光発電システムは日本がリードしていることからも西欧各国の都市計画に導入の提案でき,評価を受けるようになれば日本の環境に優しく景観にも配慮した都市計画が確立されたものになってくると考えられる。
ソーラーシステムの機材がのった屋根が広がる景観は,必ずしもきれいな街並みを創出しているとは思えない。そういう景観部分も考慮した都市計画を構築していくことが大切になっていくのではないかと考える。
(若築建設 井上 譲)
現在,郊外大型店の進出やモータリゼーション化により都市中心部の空洞化が起きているが,このソウル市のように緑や川をよみがえらせて完全に車が入れないような地域にし,郊外地域とは違う特徴を出すのも都市中心部再生のひとつの方策かもと考えました。
ただ,日本で今回のソウル市のように住民の賛同が得られる環境があるかということになるとかなり難しいのかもしれませんが。
(鉄道建設・運輸施設整備支援機構 増田康男)
チョンゲチョンの復元計画については,各方面で耳にする機会があったが,その歴史・社会・文化的背景についてはまったく知らなかった。
このレポートは,歴史・社会・文化的背景から工事の各種対策まで幅広く触れており,プロジェクトが成立した影には,単に都市の景観の問題だけではなく,深い背景があることが良く伝わってくるものであった。
(清水建設 樋川直樹)
今,大学や高専ではJABEEへの認定の是非が問われています。現在,全国の土木系学科では,(1)すでに認定された学校,(2)これから審査を受けようとする学校,(3)認定は必要ないと判断した学校がそれぞれ現れています。そのような現状で,認定を受けるかどうかが各学校における今後の趨勢を大きく左右する可能性が有ると考えられています。この選択の影響はそれぞれの学校の立場(国立・公立・私立,中央・地方,総合大学・単科大学など)によっても大きく違ってくると思いますが,それぞれの組織で十分に検討された結果であると思われます。学会誌として,是非この問題を取上げていただき,それぞれの考え方や,JABEE取得のメリットとデメリット,これから取得する上でのテクニックなどをとりまとめていただければ,現場教員にとって大変有効な情報となると思いますので,ご検討を宜しくお願いします。
(九州大学 矢野真一郎)
口絵で「愛・地球博でののりもの」とあったので,タイムリーな企画と感心し,さてどんな博覧会関連土木記事が組まれているのかな?と読んでみれば何も無し。
口絵は誌面の顔だと思います。口絵で紹介したものは,やはり学会誌面内で何かしら関連記事を掲載すべきと思いますが。
適当に写真載せておけといった雰囲気の場当たり的な口絵編集の感がありました。
例えで言えば,店先で女の子の写真を見て,店に入ったらその子は居なかったという残念さによく似ています。
注:この例えは不適切な表現とかセクハラ発言ですかネ。学会誌倫理委員会規則(?)とか編集委員会規則(?)に抵触するようなら削除してください。
004ページ投稿規程を見ると4月号からは口絵は無くなる(?)ようですが,本文記事と関連が無いなら口絵は無くても良いかもしれませんね。
(匿名希望)
今後とも中身の濃い学会誌作りを期待しています。
(匿名希望)
Copyright 1996-2005 Journal of the Society of Civil Engineers