社会資本整備が一定水準に達したと国民が考える日本では、恩恵が意識されるどころか、
最近ではむしろ無駄の代名詞のように扱われている。もともと社会資本(infra-structure)
のインフラ(infra-)には、赤外線(infra-red)、可聴下音(infra-sonic)など、もともと
「人間の五感では捉えにくい」という意味があるが、加えて我が国では、曽野綾子の「無名碑」に
語られているように、土木技術者の価値観、ロマンとして個人を目立たせないという伝統がある。
この結果、身近でありながら、造った人の存在を感じさせないことが、社会資本への国民の理解不足
を生み出しているのではないか。さらに、この伝統の美名に隠れて、自らが担当した社会資本に対して
持つべき土木技術者の良心や責任感、さらには市民への説明責任の行使が個人・組織レベルで希薄に
なっていないか。
土木技術の進歩に貢献してきた、我々土木技術者並びに学会には、社会資本およびその基礎にある
土木技術と土木技術者に対する市民の正しい理解を得るための努力が求められている。その結果として、
社会資本の着実な整備、災害の防除、後継者の輩出などが期待されるとともに、土木技術者自らも
使命を覚ることができる。その方法として、その成果である構造物とともに土木技術と土木技術者が
国民に認識されるための具体的な方法を検討し、提言を行います。
AGENDA
1) Opening Remarks by Mr. KAYAHARA Hideo, President
2) Presentations by participant organizations
3) Discussions and Conclusions
2. 研究討論会
Topic:
留学生への期待と支援
Date:Wednesday, 10th September
Time:16:10〜18:10
〔趣旨説明〕
わが国の少子・高齢化の中で、留学生のわが国の発展への貢献を期待する声も高まっている。
また、留学生教育に熱心な大学院も増えている。土木学会でも、国際活動の一環として留学生を
対象としたサマーシンポジウムを学術交流基金の助成を受け1999年度から毎年開催し、日本に
滞在中の留学生・エンジニアを中心に、国際交流と相互理解を深めてきた。今年がシンポジウムの
10回目の年となることから、この機に、国内および国際的な場において留学生に期待すること、
留学生支援のあり方などについて、わが国への留学経験者、現役留学生、実際に留学生支援活動
に携わっている方々に話題提供したいただき議論を深めます。
AGENDA
1) Presentations by guest panelists
2) Discussions
3) Closing Remarks
3. WFEO-JFES-JSCE 災害リスクマネジメント国際シンポジウム
Date:Thursday, 13th September
Time:9:00〜12:00
主催:日本工学会(JFES)、世界工学団体連盟(WFEO)、土木学会(予定)
後援:日本学術会議(予定)
〔概要〕
2007年11月総会における日本の提案によりWFEOに「災害リスクマネジメントタスクグループ」が設置された。
その活動の一環として、当シンポジウムでは気候変動に伴う水害および地震災害のリスク管理に関する
最新の技術、情報や対応策を紹介し、意見交換、討議を行う。また、WFEO会長の参加により、その役割と
活動の紹介も予定しています。
4. JSCE-KSCE Concrete Joint Seminar
(中止になりました。)
Date:Thursday, 11th September
Time:13:00〜16:00
主催:JSCEコンクリート委員会、KSCEコンクリート委員会
〔概要〕
日韓両土木学会コンクリート委員会の協力活動の一環として相互に開催するもので、今年は日本で開催されます。
コンクリート分野における先端技術や最近の話題について両国の専門家による話題提供、意見交換、討議を
行います。
5. 2nd Workshop on Harmonaization of Design Codes in the Asian Region
(第2回アジア域内における設計基準の調和に関するワークショップ)
Date:Thursday, 11th September
Time:未定
主催:JACECC-TC8 "Harmonization of Design Codes in the Asian Region"
会場:東北大学 川内北キャンパス 講義棟 A401教室
〔概要〕
アジア土木学協会連合協議会(ACECC)に設置されたTC-8「アジア域内における設計基準の調和に関する
技術委員会」の活動やアジア各国のコード整備の現状、最近の話題について参加国からの専門家による
話題提供、意見交換、討議を行います。
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