The JSCE-EIT ジョイントセミナー−ロングライフ鋼橋のための先端工学
(2003.1.10, タイ工学会, 構造工学委員会、鋼構造委員会)
JSCE-EIT ジョイントセミナー実施報告
土木学会は海外の土木工学関連の学協会と交流協定を締結しており,その数は20に及んでいる.これらの協定先とどのような交流を実施するかが大きな課題となっている.国際委員会ではその活動の一環として,この度,交流協定を結んでいるタイ工学会とのジョイントセミナーを開催した.ここにその概要を報告する.
今回のJSCE−EITジョイントセミナーのテーマ,開催日,開催場所は次の通りである.
テーマ:ロングライフ鋼橋のための先端工学
日時:2003年1月10日8:50〜17:30
場所:タイ国バンコク市タイ工学会
なお,土木学会側からは,国際委員会に加え,構造工学委員会,鋼構造委員会にも共催行事として協力していただいた.また,タイ工学会では,土木工学部門が実質的な運営を担当した.
ジョイントセミナーは,タイ工学会President Dr. Karoon ChandrangsunoのOpening Speechで始まり,土木学会側7名,タイ工学会側5名による発表があった.題目および発表者は次の通りである.
土木学会:
Overview: Fatigue and Repair Cases in Steel Bridges
Chitoshi Miki (Tokyo Institute of Technology)
Inspections and Maintenance of Steel Structures in Tokyo Metropolitan Expressway Public Cooperation
Yasuaki Hirabayashi (Technology Center of Metropolitan Expressway)
Fatigue Damages of Orthotropic Steel Deck Used Trough Rib in Steel Bridges, Fumitaka Machida (Technology Center of Metropolitan Expressway)
Plate Arrangement and Characteristic Internal Flaw in Beam-Column Connection of Steel Pier
Takuyo Konishi (Technology Center of Metropolitan Expressway)
Case Studies of Retrofitting of Steel Bridges
Atsushi Shibuya (Technology Center of Metropolitan Expressway)
Fatigue Test of Bridge Cables
Shuichi Ono (Japan Construction Method and Machinery Research Institute)
Weathering Steel Bridges in Japan
Eiki Yamaguchi (Kyushu Institute of Technology)
タイ工学会:
Full-Scale Loading Test of Steel Cable-Stayed Bridge in Thailand
Taweep Chaisomphob (Thammasat University)
Recent Studies on Strength of Beam-Column in Steel Frames
Torkul Kanchanalai, (Kasetsart University)
Examination of Railway Bridges in Thailand
Pennung Warnitchai (Asian Institute of Technology)
Bridge Design Based on Thai Truck Loads
Phoonsak Pheinsusom (Chulalongkorn University)
Fatigue of Composite Tubular Truss Bridge
Pison Udomworarat, (King Mongkut's Institute of Technology)
参加者は90名を超え,大学,民間はもとより,橋梁を管理する役所の人たちも多かった.発表は英語であったが,各講演の後に,タイ工学会土木工学部門鋼構造委員会のメンバーがタイ語で講演内容の概要をあらためて伝えていた.また,彼らはタイ語での質問を英語に通訳して我々に伝える役も担っていた.すべての講演終了後,土木学会の発表者全員がタイ工学会Secretary General Mr. Prasong Tharachaiから記念品をいただき,ジョイントセミナーは終了した.
タイ工学会の計らいにより,ポストセミナー行事として,工場や建設現場などを訪問させていただいた.タイ国技術者との交流もでき,たいへん貴重な経験をした.訪問先は次の4箇所である.
STP & I Public Company Limited
The Siam United Steel (1995) Co., Ltd.
Second Bangkok International Airport
Expressway and Rapid Transit Authority of Thailand
謝辞
今回のジョイントセミナー開催に当たっては,土木学会,タイ工学会の関係部署の方々にたいへんお世話になった.特に,タイ工学会側のDr. Taweep(タイ工学会土木工学部門長;Thammasat University),Dr. Pison(King Mongkut's Institue of Technology)には格別の配慮をいただいた.タイ工学会,タイ国技術者と非常に有意義な交流ができたのも,こうした方々のおかげである.ここに記して深く感謝したい.
(山口栄輝(九州工業大学))
Karooタイ工学会会長による開会挨拶
三木東京工業大学教授による発表
タイ工学会 Dr. Taweepによる発表
参加者
発表者集合写真
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