新しい波浪算定法とこれからの海域施設の設計法
−性能設計法の確立に向けて−

目 次

第1章  次世代の設計波算定法と海域施設設計法のあり方
 1.1  海域施設と設計波
  1.1.1  検討の背景
  1.1.2  海の波と設計波
 1.2  設計波算定法の現状と問題点
  1.2.1  設計波算定法の現状
  1.2.2  設計波算定における問題点
 1.3  海域施設の設計の現状と問題点
  1.3.1  施設の現状
  1.3.2  設計基準 
  1.3.3  従来の設計法   
  1.3.4  従来設計法の問題点 
  1.3.5  新しい設計法の検討  
 1.4  新しい設計法としての性能設計
  1.4.1  ある程度確立された海域施設の設計技術
  1.4.2  新しい設計法の必要性と性能設計
  1.4.3  海域施設の性能設計の考え方  
  1.4.4  性能設計の導入と変形を考慮した信頼性設計
  1.4.5  波に関連する性能照査技術
  1.4.6  性能規定型の設計

第2章  海上風の算定   
 2.1  高波浪に関連する気象擾乱  
  2.2  異常気象擾乱の抽出     
  2.2.1  日本海沿岸における異常波浪とその発生要因   
  2.2.2  太平洋沿岸における異常波浪とその発生要因 
 2.3  気象データの入手法 
  2.3.1  気象観測  
  2.3.2  各国の気象センター  
 2.4  数値気象予報モデル    
  2.4.1  数値予報の歴史 
  2.4.2  数値気象予報モデルの概念  
  2.4.3  数値予報の入力となる観測データ   
  2.4.4  数値予報システムの実例  
  2.4.5  数値気象予報モデルの可能性  
 2.5  波浪推算に用いるときの注意点   
  2.5.1  海上風モデルの選択    
  2.5.2  台風域内の気圧分布モデル
    2.5.3  摩擦速度u    
  2.5.4  海上風モデルの精度検証

第3章  波浪推算    
 3.1  波浪の観測と推算    
   3.1.1  波浪の地域性の把握    
  3.1.2  観測により入手できる波浪情報
  3.1.3  推算により入手できる波浪情報   
  3.1.4  設計沖波の設定手順   
 3.2  波浪推算モデル    
  3.2.1  波浪推算モデルの歴史と分類  
  3.2.2  波浪の物理機構のモデル化 
  3.2.3  第3世代波浪推算モデル(WAM) 
  3.2.4  波浪推算モデルの改良および拡張  
  3.3  計算時に設定すべき諸条件 
  3.3.1  計算条件設定に必要な気象海象資料  
    3.3.2  対象気象擾乱の抽出 
  3.3.3  境界条件
  3.3.4  初期条件
 3.4  推算モデルの比較例    
  3.4.1  比較に用いた代表波緒元   
  3.4.2  太平洋沿岸での推算結果    
  3.4.3  日本海沿岸での推算結果

第4章  極値統計解析 
 4.1  極値統計解析の理論   
  4.1.1  極値分布関数とその特性   
  4.1.2  母数推定法  
  4.1.3  再現期間と再現確率統計量 
  4.1.4  再現確率統計量の信頼区間の評価式   
  4.1.5  N年最大統計量および遭遇確率     
  4.1.6  複合要因による極値の解析法 
 4.2  波浪の極値統計解析手法   
  4.2.1  高波の抽出と対象データ   
  4.2.2  欠測データの補間とCensoringの考慮   
  4.2.3  候補分布関数とあてはめ基準    
  4.2.4  分布の棄却基準    
  4.2.5  推定精度の検討   
  4.2.6  下限値を変化させた場合の検討   
  4.2.7  採択率の影響  
  4.2.8  最大値欠測の場合の比較  
 4.3  高潮における極値統計解析

第5章  設計波の決定に用いる浅海波浪変形計算モデル  
 5.1  波の変形     
  5.1.1  浅水変形  
  5.1.2  屈折    
  5.1.3  回折  
  5.1.4  屈折・回折 
  5.1.5  反射    
  5.1.6  砕波変形   
 5.2  不規則波の浅海波浪変形 
  5.2.1  不規則波の取扱法 
  5.2.2  不規則波と規則波の浅海変形における相違点 
  5.2.3  浅海波浪変形計算モデルの分類  
 5.3  単純化・簡略化した浅海波浪変形計算モデル    
  5.3.1  概要     
  5.3.2  パラメータモデル    
  5.3.3  波高分布修正モデル   
  5.3.4  波高分布修正モデル    
  5.3.5  その他のモデル     
  5.3.6  計算モデルによる出力  
 5.4  理論・数値計算に基づく浅海波浪変形計算モデル  
  5.4.1  概要    
  5.4.2  時間領域モデル  
  5.4.3  周波数領域モデル   
  5.4.4  確率モデル    
  5.4.5  計算モデルによる出力 
 5.5  現状の課題  
  5.5.1  現状の設計における計算モデルの利用状況および問題点   
  5.5.2  浅海波浪変形モデルの利用可能性および限界

第6章  設計に活用できる波浪情報   
 6.1  波浪の統計的性質     
  6.1.1  水面波の表現   
  6.1.2  波浪のスペクトル     
  6.1.3  線形波の統計理論    
  6.1.4  非線形波の統計理論  
  6.1.5  波浪統計量     
  6.1.6  波向 
 6.2  波浪に関する重要な情報  
  6.2.1  波群      
  6.2.2  長周期波  
  6.2.3  砕波 
  6.2.4  波の継続時間 
 6.3  設計に活用できる波浪情報 
  6.3.1  観測によって得られる波浪情報  
  6.3.2  モデル気象擾乱による波浪推算から得られる波浪情報 
  6.3.3  極値統計解析から得られる情報 
 6.4  設計波の設定 
  6.4.1  設計波設定の現状    
  6.4.2  性能設計に向けた波浪情報

第7章  海域施設の新しい設計法 
 7.1  まえがき  
 7.2  海域施設の被災事例  
 7.3  信頼性設計法に基づく性能設計   
  7.3.1  信頼性設計法の概要   
  7.3.2  性能および機能の照査  
 7.4  海域施設への性能設計の適用    
  7.4.1  港湾施設の性能設計     
  7.4.2  砂浜の性能設計に向けて  
  7.4.3  越波排水路の性能設計  
 7.5  新しい設計法に関する最近の動向    
  7.5.1  海外の動向     
  7.5.2  国内他分野の動向 
 7.6  海域施設の新しい設計法の展望   
  7.6.1  従来の設計法   
  7.6.2  新しい設計法の必要性   
  7.6.3  過渡期における設計基準の改正  
  7.6.4  新しい設計法の確立に向けて