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短繊維を用いた高性能なセメント系複合材料として、これまでに「超高強度繊維補強コンクリート（UFC）」と「複数微細ひび割れ型繊維補強セメント複合材料（HPFRCC）」の2つの指針が発刊されているが、その構造物の性能を担保するために、材料や施工法、用途を限定した内容となっている。一方、繊維補強材料は、様々な構造物の要求性能に合わせた繊維やセメント系材料の幅広い選択が出来ることが大きな魅力である。そこで、高性能な繊維補強セメント複合材のすべてをカバーする「高強度繊維補強セメント系複合材料（VFC）の設計・施工指針」を刊行するに至った。VFC指針は、これまでの2つの指針とは異なり、包括的な指針である点が特徴であり、設計者や材料開発者にとって材料選択の自由度が格段に拡大された。また、新設構造物のみならず、補修や補強にも適用可能となっている。