論文番号
101著者名 岡安 章夫・浅利 洋信
論文題目 砕波帯内の流速の変動特性と漂砂量推算に及ぼす影響
討論者 服部 昌太郎(中大、理工)
質疑
流速変動の特性は、砕波形式によって変化するか。u max / <u>max だけでなく、入射波に対する出現確率についても。
run-up 高さも、u2max / 2g にほぼ関係することから、このような流速変動−特に静水汀線近傍−が重要と考えられる。この点に関するコメントは?これまで、数値計算による汀線後退量が実験結果に比べて小さいことが説明できると思われる。
論文(36)との関連で、この問題を進めるのか?
回答
砕波形式(もしくは surf similarity parameter)による分類を試みたが、有為な傾向はつかめなかった。
今回測定された流速のばらつきは、通常の波動の大小の問題よりも、むしろ、(特に、水位変動に顕著なばらつきが見られないことからも)局所的な渦や、水槽内での小規模な水平循環に起因するものではないかと考えられる。従って、若干の影響はあるものの、流速の変動を直接 run-up に結びつけるのは問題があると思う。
長周期波の影響という意味では、論文(36)と共に重要な問題であると考えている。