論文番号 26

著者名 筒井 正俊,高瀬 和博,深水 英司,兒玉 利員

論文題目 リ−フ掘削漁港における非定常緩勾配方程式の現地適用性

討論者 横浜国大 合田 良実

質疑

 この港のじょう乱の原因は、入口の直立壁および直立消波構造物からの反射波であると思われます。特に周期が長いので直立消波構造物のKRは過小と考えられます。

 なお、調査はすでに終了されているとのことですが、次の機会には複数の周期成分について計算され、その結果をエネルギー的に合成されるよう推奨いたします。

回答 

 直立消波構造物(消波ブロック)の反射率は、下図に示す消波ブロックの消波特性から0.5とした。横軸は波長()と遊水部()および前面透過部()の合計幅(B+D)の比、縦軸は反射率(KR)である。消波ブロックの反射率は、主に波の周期と遊水部および前面透過部の合計幅に影響を受け、一つの波に対し反射率を最小限にする最適遊水部幅が存在する。

 反射率の設定に当たっては、消波護岸前面の水深や入射波高が場所により一定でないことから、前面水深で3通り,入射波高で2ケ−ス想定し、図により得られた反射率から0.5を採用した。

図 消波ブロックの消波特性

(click to enlarge)

 

これは3年前の業務で、規則波により現状の波浪分布を計算したものである。現在は非定常緩勾配方程式の不規則性を高めるために、3方向×3周期の成分波による計算結果を線形的に合成している。

 

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