論文番号
43著者名 木村 晃 ・ 喜田 昌裕 ・ 山崎樹実也
論文題目 2次長周期波による港湾振動について
訂正1
原文(
P.213, 右下(40)式の上)港内での水位とこの振幅の比を
Rとすると,y = - l , x = 2εbでの値は修正内容
港内の自由波の振幅とこの振幅の比は
訂正
2原文(
P.214, 左 5 行目)湾の奥行き長さ
l と長周期の自由波の波数 k の積 k l と R の関係を示したものである.修正
湾の奥行き長さ
l と長周期の自由波の波数 k の積 k l とx = 2εb , y = - l におけるR の関係を示したもの である.訂正
3原文(
P.213 , 右 (34) 式)
修正
(34) 式の第二項の符号を+から-に変換
訂正
4原文 (
P.214,下段,図-3)Rとk l の関係(ω-を変化させた場合)
修正
Rとk l の関係(σ-を変化させた場合)
討論者
関本 恒浩(五洋建設(株))質疑
波数の和の長周期波は,港口の接続条件によって,やはり自由長周期波と境界条件を満足するための減衰定常項を発生させると思いますが,これを無視したのは,波数差の長周期波に比べ振幅が十分小さいことを確認したか?
回答
2つの1次波の干渉によりそれぞれの周波数の和および差の2次波が発生します.
2次波の波数は1次波の波数がベクトル合成されたものになります.この研究の場合,2つの1次波は
y = 0 および y = - l の境界で反射するため,y 軸の正の方向だけでなく負の方向に進む波も存在します.したがって港内外の速度ポテンシャルとしては1次波相互の干渉によりω- t ± k- y , ω- t ± k+ y , ω+ t ± k- y , ω+ t ± k+ y
および
2 (ωj t ± kj x) j=1, 2
の偏角を持つ2次波の項を含むものが得られます.ここに ω
j , kj ( j =1, 2)はそれぞれ1次波の角周波数および波数,ω±
, k± はj =1 および 2のものの±の値です.本研究では長周期の波を対象としておりますので ω+ および 2ωj の周波数成分は無視しております.したがって原理的には残りのω
- t ± k- y , ω- t ± k+ yの偏角を持つ2次波を考慮すべきで,ご質問の波は
ω- t ± k+ y の波に対応します.著者らの研究では
3.の最後に若干の説明をしていますが,この点については Bowers (1977) が式を用いて説明しております.すなわち, ω- t ± k- y を含む項と ω- t ± k+ y を含む項の係数それぞれ A および B について検討し,浅海だけでなく深海条件下でも A≫B であると説明しています.この理由によりω- t ± k+ yの波を無視しました.したがってこれによる減衰定常項も無視しました.目次に戻る