論文番号

著者名 高山知司・西山貴大

論文題目 造波方式の相違による斜め波の特性変化に関する数値計算

討論者 関本恒浩(五洋建設)

質疑

 (1)発生波の波向で大きな振動が発生するが、これは'Biesel limit'に関連するものとは考えられないか。

回答

 Biesel limitは  で与えられ、この値より造波板幅が広くなると、目標とする波とは異なる波向の波が発生するとして、その限界を示したものである。しかしながら、1枚だけの造波板による発生波を検討した結果によると、造波板幅が波長に比して大きくなると、造波板の運動方向に波のエネルギーが集中し、波高分布は造波板に直角方向を長軸とする半楕円形状を示し、円筒状の波高分布にはならない。そのために、このような造波板を多数並べた場合、斜め波は造波板直角方向の流速が卓越し、大きく変動するようになる。この限界はBiesel limitより小さいようである。しかし、この限界についてはまだ十部には検討していない。また、Biesel limitと同様に発生波の波向にも関係する。

質疑

 (2)この大きな変動の発生限界となる波向角とb/Lの関係がわかっていれば教えて下さい。

回答

(1)の回答で述べたように、この限界についてはまだ十分に検討していないので、明確には答えられないが、限界としてどの程度までの変動を許容するかによって限界が変化すると考えられる。b/Lが次第に大きくなると変動が卓越してくるので、どの程度の変動まで実用上許容するか、あるいはできるかによって限界の設定が変化すると考えている。今後検討したいと思っている。

 

目次に戻る