論文番号 79

著者名 灘岡和夫、八木宏、日向博文、二瓶泰雄、栗原礼

論文題目 閉鎖性水域内流動特性に及ぼす外力の時間変動性の効果

討論者 細山田得三(長岡技科大)

質疑

エクマンスパイラル的なものは見られるのか? Zは入っていないが、fはあるので風向きに対する輸送方向の偏りみたいなものは見られるのか?

回答

今回の計算は基礎式に平面二次元の浅水流方程式を用いているので、鉛直方向の流速分布までは見ることができません。従ってエクマンスパイラルのようなものは確認できません。またコリオリ力の影響に関しては、コリオリ力を抜かした場合の計算結果と比較したところ有意な大きさのエクマン輸送が確認されております。

質疑

 閉鎖性水域は地形が入り組んでいるが、今回のような地形形状の知見を複雑なものに応用できる見通しはあるのか?

回答

 現在までのところ地形の複雑さを考慮することは行っていません、東京湾などの実際の水域を設定した数値実験を行うことを考えております。

 

討論者 村上和男(運輸省港湾技術研究所)

質疑

 流れに及ぼす風の重要性は理解できるが、アセスメントのように流れや水質を予測するような場合にこの変動する風をどのように考えたらよいのか?

回答

 一つの方向としては、いわゆる real time simulation として、時間的な風応力の変動を計算機能力が許す範囲内で細かく与えることが考えられますが、もう一つの方向として確率的なモデルを用いて風の変動性を考慮することも考えられます。

 

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