構成及び目次
[目次]
構成
本報告書は、主に以下の四つの章から構成されています。 「環境問題の動向とエネルギー土木の係わり」
「自然環境共生とエネルギー土木」
「地域生活環境共生とエネルギー土木」
「循環とエネルギー土木」
「環境問題の動向とエネルギー土木」の章では前述の環境技術小委員会報告書以降の情報を中心に環境全般の問題の動向を地球規模、地域環境の両面から整理するとともに、環境基本計画で示された「共生」、「循環」の二つの視点から環境とエネルギー土木の係わりを整理し次章以降への導入としています。
「自然環境共生とエネルギー土木」の章ではエネルギー土木と海岸、河川、森林、野生生物との共生に関する、従来の保全実態の問題点、保全の観点からの比較的新しい対策、さらには環境回復・創造技術について、具体事例や研究事例を紹介し、問題点、今後の方向性とともにとりまとめています。
「地域生活環境共生とエネルギー土木」の章ではエネルギー施設が有する資源を活用した地域振興への貢献、景観や親水性などに配慮して地域に親しまれる施設となっている具体例について問題点、今後の方向性とともにとりまとめています。
「循環とエネルギー土木」の章では循環型社会構築のための廃棄物のリサイクル技術としてエネルギー施設の建設、供用に伴い発生する副産物のリサイクルの具体例について問題点、今後の方向性とともにとりまとめています。
報告書はA4、全208ページ、一部カラーで製本しています。
2.1 環境問題の動向
2.1.1 地球規模環境問題
(1)地球温暖化
(2)酸性雨
2.1.2 地域環境問題
(1)自然環境・生態系
(2)地域生活環境
(3)廃棄物・リサイクル
2.2 環境基本法と環境基本計画
2.3 環境共生・循環に向けての取組み
(1)環境との共生
(2)循環型社会の構築
(3)環境管理・監査システム
2.4 まとめ
(1)環境問題とエネルギー土木
(2)環境共生・循環とエネルギー土木
3.1.1 海岸環境の現状
(1)海岸の利用実態
a)交通の拠点
b)臨海工業地帯
c)水産業の拠点
d)都市機能用地
e)レクリエーションの拠点
f)自然エネルギー利用基地
g)廃棄物処分場
(2)従来の海岸防災・保全
(3)海岸における自然の喪失
3.1.2 海岸線とその近傍の保全
(1)面的防護
a)人工リーフ
b)緩傾斜護岸
c)沖合人工島
d)サブサンドフィルター
e)沖合透過型構造物
(2)海底トンネル
(3)海岸防災林
a)防風
b)飛砂防止
c)津波・高潮の軽減
d)海岸浸食防止
e)飛塩防止
f)防霧
3.1.3 海浜の創造
(1)砂の供給・捕捉
a)養浜
b)サンドバイパス
c)突堤
d)離岸堤
e)シーサップブロック緩傾斜護岸
(2)海浜の安定化工法
3.1.4 生物・生態系の回復
(1)干潟の造成
a)仙台湾蒲生干潟
b)広島湾五日市地区人工干潟
c)横浜港金沢地先埋立事業における海の公園
(2)藻場の造成
a)アマモ場造成
b)海中林造成
c)ガラモ場造成
(3)漁場の造成
a)人工湧昇流発生漁場造成
b)浚渫底泥を用いた人工魚礁
(4)魚付林
(5)海生生物にやさしい施設・埋立地
a)発電所
b)海上空港
3.1.5 水質の保全・回復
(1)濁りの拡散防止と流出油汚染の軽減
(2)閉鎖性水域と外海との海水交換の促進
a)冷却水取放水を利用した閉鎖性水域の水質改善
b)波力エネルギーを用いた閉鎖性水域の水質改善
c)水質保全面を考慮した海域制御構造物
(3)閉鎖性水域内の鉛直混合の促進
(4)自然の浄化作用の利用
a)湿地による水質浄化
b)砂浜による水質浄化
c)干潟による水質浄化
d)礫間接触浄化
3.1.6 海域の流れ・水温の変化抑制
(1)冷却水取放水に伴う影響の軽減
a)取水の場合
b)放水の場合
(2)外郭施設等の設置に伴う影響の軽減
3.1.7 まとめ
3.2.1 河川の現状
(1)河川の利用状況
a)農業用水としての利用
b)工業用水としての利用
c)生活用水としての利用
d)生活の場としての利用
e)発電としての利用
f)資材の運搬路としての利用
g)レクリエーション施設としての利用
h)生活排水、工業廃水の排出先としての利用
(2)現状と課題
3.2.2 近年の河川環境保全に関する諸施策
3.2.3 河川環境の保全
(1)河川流量の維持
(2)土砂動態の維持
(3)水質の保全
a)水温の対策
b)濁水長期化対策
c)富栄養化対策
(4)その他の環境保全対策
a)湖岸緑化
b)流木除去
3.2.4 生物・生態系の回復
(1)魚道
(2)魚類迷入防止
(3)浮島
3.3.1 森林の現状
(1)森林の機能
a)木材生産機能
b)水源涵養機能
c)国土保全機能
d)炭酸ガス固定機能
e)保健休養機能
(2)森林保全に関する制度
a)自然保護の始まり
b)国立公園の発足と自然公園制度の展開
c)国有林
d)保安林制度
(3)現状と課題
3.3.2 森林の保全・回復
(1)森林保全の取組み
a)現存植生の保全(中国電力M俣野川発電所の例)
b)松の保全(中国電力M島根原子力発電所の例)
c)落葉広葉樹の保全(中国電力M新倉敷変電所の例)
(2)森林回復の取組み
a)自然公園内の変電所
b)裸地などの緑化、貴重種の移植(関西電力M大河内発電所の例)
3.4.1 野生生物の現状
(1)野生生物と人類との関わり
(2)現状と課題
3.4.2 近年の野生生物保護に関する諸施策
3.4.3 野生生物の保護
(1)貴重動物の保護と自然林(ヤンバル)との共生
(2)貴重動物および食性植物(ミヤコアオイ)の保護
3.4.4 猛禽類の保護
(1)保護の現状と保護対策の基本方向
a)猛禽類の種類及び生息状況
b)生態系の多様性と猛禽類
c)保護対策の基本方向
(2)猛禽類3種の生息状況
a)イヌワシ
b)クマタカ
c)オオタカ
(3)猛禽類3種の保護のための調査と保護方策
a)保護方策検討のための調査
b)保護方策の検討
(4)保護の対策
(5)今後の課題
a)全国的な生息状況の把握
b)その他保護体制の整備など
3.4.5 新しい環境保護技術による野生生物との共生
(1)新しい環境保護技術の考え方
a)ビオトープ
b)ミチゲーション
(2)新しい環境保護技術による取組み
a)発電所立地に伴うミチゲーション
b)ビオトープの造成(神奈川県宮ヶ瀬ダムの例)
4.1.1 温排水の利用
(1)漁業への利用
(2)農業への利用
(3)工業への利用
4.1.2 蒸気・熱水への利用
4.1.3 冷熱の利用
(1)空気の液化分離
(2)液化炭酸ガス・ドライアイス製造
(3)冷蔵・冷凍(冷凍食品コンビナート、超低温倉庫)
(4)低温破砕処理
(5)冷熱発電
4.2.1 景観へ配慮した施設
(1)景観の基本的事項
(2)景観の評価
(3)地熱開発促進調査における事前環境調査の事例
a)地形・地質
b)食物
c)動物
d)視認性
(4)シンボリックデザイン
a)積極的な調和を図った事例
b)目立たせない工夫を図った事例
(5)周辺環境との調和
4.2.2 親水性を配慮した施設
4.2.3 地元開放型施設
4.2.4 緑地の整備
(1)緑化手法
(2)エコロジー緑化の事例
5.1.1 有効利用の現状および問題点
5.1.2 有効利用例
(1)骨材としての利用例
(2)路盤材としての利用例
(3)地盤改良材としての利用例
(4)土壌改良材としての利用例
(5)セメント混合材としての利用例
a)鉛直地中連続壁工法への利用例
b)高流動コンクリートへの利用例
c)シールド工事裏込め材としての利用例
(6)アスファルトフィラー材としての利用例
(7)吸音材としての利用例
5.2.1 有効利用の現状および問題点
5.2.2 有効利用例
(1)建設発生土の再利用例
a)良質土
b)粘性土
c)浚渫土
d)岩塊
(2)コンクリート塊の再利用例
(3)アスファルト・コンクリート殻
5.3.1 その他の有効利用の現状および問題点
5.3.2 有効利用例
(1)ダム堆砂の利用例
(2)ダム流木の利用例
a)炭利用
b)チップ化
c)おが粉
(3)水路付着貝の利用例
(4)伐採木の利用例