北河 大次郎(文化庁)
土木遺産に対する社会的関心の高まりを背景として、近年、国土整備における土木遺産の役割が拡大している。それに伴い、土木技術者には、構造物の文化的価値に配慮した施設管理を行うという、わが国の新たな文化の担い手としての役割が求められ始めている。
しかしながら、こうした現況に対する技術者の認識や、技術的蓄積は十分とは言い難い。
そこで、土木史研究委員会は、コンクリート委員会、水工学委員会、構造工学委員会、鋼構造委員会、トンネル工学委員会、地盤工学委員会、土木計画学研究委員会、景観デザイン委員会と連合小委員会を組織し、土木遺産の維持管理と保存活用に関する技術的課題に対して総合的に取り組むこととした。
今年度は、まず現状把握と課題整理に努め、平成20年度までの3ヶ年で、普及啓発と調査研究を柱とした実践的活動を展開していく予定である。
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