国際シンポ「安全安心のための地理空間情報の統合利用:Geo-Intelligneceの実現」

さて、来る9月21日に、

「地理空間情報の統合利用が拡げる安全・安心に関する国際シンポジウム:Geo-Intelligenceの実現」

というシンポジウムを「パシフィコ横浜」(http://www.pacifico.co.jp/)で開催します。
G空間エキスポ(http://www.g-expo.jp/) と同じ場所です。
#当センター、内閣府、アジア開発銀行研究所で共催いたします。

 いわゆる調査・統計に限られることなく、交通ICカードやGPS携帯電話が普及し、衛星観測や測位をはじめとするセンシング技術が急速に発達した結果、変化の激しい実世界から、さまざまな情報をリアルタイムに集めることができるようになってきました。
 そして、情報を統合することで「実世界で今、何が起きているのか」「これから何が起きそうか」を迅速に知り、「その状況に応じて、適切な対応策を次々と繰り出すこと」が技術的に可能になりつつあります。特に災害対応、テロ対策、伝染病対策から交通渋滞管理、環境資源管理まで、広義の安全・安心の分野では、こうした技術を体系的に開発・利用することが必要です。
 この技術は、すでに欧米では軍事行動支援の分野でGeo-Intelligence技術(ジオ・インテリジェンス技術)として知られていますが、我が国ではこれまで個々の分野で必要に応じ、やれる範囲でばらばらと検討しているに過ぎませんでした。

 このシンポジウムでは、災害や環境変動、交通問題など、国や地域の安全・安心を対象に、日本だけでなくアジアも包括的に支援できるGeo-Intelligence技術について、データの収集から統合、利用方法まで幅広く意見交換し、Geo-Intelligence技術に関する日本の開発戦略・ロードマップについて、さまざまな視点から議論することを目的としています。

併設されるG空間エキスポでも、関連技術が数多く展示されます。また、総合科学技術会議の白石 隆議員からの基調講演もございます。ぜひ、ご参加ください。

詳細はコチラ:http://www.csis.u-tokyo.ac.jp/japanese/research_activities/symposium/g2010/safety.html

なお、前日、9月20日は専門家会合を開催します。専門家会合は一般に公開はされませんが、参加をご希望の方は、柴崎(shiba@csis.u-tokyo.ac.jp)にご連絡ください。席数が大変限られておりますが・・・
(専門家会合のアジェンダも柴崎にお問い合わせください。)

■プログラム:
「地理空間情報の統合利用が拡げる安全・安心に関する国際シンポジウム:
Geo-Intelligenceの実現」のご案内
#日英の同時通訳付きです。

日時
平成22年9月21日(火) 10:00~18:30

場所
パシフィコ横浜 会議センター 303
(住所:横浜市みなとみらい1-1-1)
(最寄り駅:みなとみらい線:『みなとみらい駅』、JR線・市営地下鉄:『桜木町駅』)
http://www.g-expo.jp/access.html

主催
東京大学空間情報科学研究センター
http://www.csis.u-tokyo.ac.jp/
内閣府
http://www.cao.go.jp/
アジア開発銀行研究所
http://www.adbi.org/

プログラム
(敬称略)
■セッション1 シンポジウムのスコープ、共通基盤技術
10:00-10:15 開催挨拶
内閣府 統括官
浅見泰司(東京大学・空間情報科学研究センター・センター長・教授)
熊谷博(情報通信研究機構(NICT)・理事)

10:15-10:25 「シンポジウムのスコープ」
柴崎亮介(東京大学・空間情報科学研究センター・教授)

10:25-10:45 基調講演「日本の安全保障からみたGeo-intelligenceへの期待(仮題)」
白石隆(総合科学技術会議、内閣府・議員)

10:45-11:15 「Global Strategic Themes: A GEOINT Perspective」
Nick Sutherland(Head of Professional Services, Helyx SIS)

11:15-11:35 「安全・安心を支える次世代通信基盤の展望:日本と世界」
青山友紀(慶応義塾大学大学院・情報理工学系研究科・電子情報学専攻・教授)

11:35-11:50 衛星観測・衛星測位の現状と展望
石田中(宇宙航空研究開発機構(JAXA))

11:50-12:00 開発途上国における携帯電話による情報サービスの可能性」
Enam Ur Md. Rahman Khan,Ph.D(GrameenPhone)

■セッション2 災害、交通・ITS、環境・健康、海洋におけるGeo-Intelligenceへの期待
○災害
司会:中山幹康(東京大学・新領域創生科学研究科・教授)
13:00-13:15 「衛星データを利用した洪水の予測(GFAS)」
深見和彦(独立行政法人土木研究所・水災害リスクマネジメント国際センター)

13:15-13:30 「国際河川の紛争解決に向けてのGeo-Intelligenceへの期待」
中山幹康(東京大学・新領域創成科学研究科・国際協力学専攻・教授)

13:30-13:45 「バングラデシュにおける水災害対応とGeo-Intelligenceへの期待」
Md. Mafizur Rahman(Professor, BUET Bangladesh University of Engineering and Technology) 

13:45-14:00 質疑・議論

○環境・健康
司会:沢田治雄(東京大学・生産技術研究所・教授)
14:00-14:15 「森林火災軽減と炭素循環把握のための地理空間情報の統合利用」
沢田治雄(東京大学・生産技術研究所・教授)

14:15-14:30 「衛星からの大気汚染モニタリング」
竹内渉(東京大学・生産技術研究所・准教授)

14:30-14:45 「公衆衛生学分野におけるGIS利用の現状とGISの統合利用への期待(仮題)」
齋藤玲子(新潟大学大学院・医歯学総合研究科・国際感染医学講座公衆衛生学分野・講師)

14:45-15:00 「ハノイのコレラアウトブレイクのGIS/疫学調査と、公衆衛生からのGeo-intelligenceへの期待(TBD)」
Pham Quang (Thai, MD, MPH,Department of Epidemiology,National Institute of Hygiene and Epidemiology, Hanoi Vietnam)

15:00-15:15 質疑・討議

15:15-15:30 コーヒーブレーク

○交通・ITS
司会:Dr.Sorawit Narupiti(Chulalongkorn University, Department of Civil Engineering)
15:30-15:50 ITSによる安全・安心の実現~アジアへの展開」
川嶋弘尚(慶應義塾大学・理工学部・教授)

15:50-16:05 「開発途上国における交通問題とITS技術利用の可能性」
Sorawit Narupiti(Chulalongkorn University, Department of Civil Engineering, Associate Professor)

16:05-16:20 「CooperativeシステムとしてのITSの展開」
(EUからの招待講演者) 交渉中

16:20-16:30 質疑・討議  

○海洋
司会:Mike Quin (Asia Pacific Defense Business Development , ESRI)
16:30-16:50 「海洋におけるGeo-Intelligenceの事例」
Mike Quin (Asia Pacific Defense Business Development , ESRI)

16:50-17:05 「観測とモデリングの統合による海洋予報とその応用ー現業海洋学の展開ー」
山形俊男(東京大学大学院・理学系研究科・教授)

17:05-17:20 「海洋データの統合化の動向(海洋台帳:マリンキャダストル)」
長屋好治(海上保安庁・海洋情報部・海洋情報課長)

17:20-17:30 質疑・討議

■セッション3 GISの統合利用:Geo-Intelligence 実現にむけての研究・開発と支援政策
17:30-18:30 総合パネル討論
司会:廣木謙三(内閣府・参事官)
パネリスト:安全安心のためのGISの統合利用:アメリカにおけるGeo-Intelligenceの事例の招待講演者、
中山幹康(東京大学・新領域創生科学研究科・教授)、
キム・ハクス(アジア開発銀行・環境社会安全保障部・部長)、
JAXA(交渉中)、NICT(交渉中)、柴崎亮介(東京大学・空間情報科学研究センター・教授)

以上

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