高齢社会を迎え交通バリアフリー法、新バリアフリー法が施行され高齢者や障害者の
移動の連続性確保が重要視され、施設整備が進捗されてきました。また、交通基本法
の策定(平成23年3月8日閣議決定)により、残念ながら「移動の権利」に関して明確
に記述されていないものの各種交通手段の連携により人々の移動を総合的にとらえる
必要性が明らかとなってきています。この視点は、これまでの自動車を中心とした施
設整備から、人々の移動に注目した施設整備への変化ととらえられます。
しかしながら、これからの施設整備や交通分野、土木計画分野の研究にあたり、人々
の移動に関してどの程度の施設整備が必要であるのか、あるいは対象とする人々の範
囲をどのように考えるべきなのかと言った「移動の権利」や「移動のしやすさ」など
の点について、未だ十分な知見や合意を得ているとは言い難い状況です。
そこで「移動権に基づく移動環境の整備・評価に関する研究小委員会」では、「移動
の権利」に着目し日本の法律体系から「移動の権利」について知見を得るととも
に、既に実施されている移動環境の形成に関する施策について討議し「移動の権
利」や「移動のしやすさ」などに関する基本的な認識を形成することを目的として全
5回の連続セミナーを開催することにしました。
今回は、第1回目として『法から見た「移動の権利」』と題し、北星学園大学 岩本
一郎 教授に講演いただくことにしました。
受講を希望する方は、FAXに必要事項を記入の上、申込をお願いします。
第1回 テーマ:法から見た「移動の権利」
講 師:北星学園大学 岩本 一郎 教授
開催日時:平成24年11月9日 15時00分~17時00分
会 場:北星学園大学 第2研究棟 地下1階 第1会議室
〒004-8631 北海道札幌市厚別区大谷地西2-3-1
TEL(鈴木克典研究室D.I.) 011-891-2751(EXT1812)
アクセスについては、北星学園大学HPを参照ください。
http://www.hokusei.ac.jp/site_information/access/
講演概要:
本講演の中心的テーマは、「移動の権利」が生命の権利と同様に、あらゆる人権の前
提となる「根源的権利」であることを明らかにすることである。まず、「移動の権
利」を憲法上の権利――国家に対する権利――で保障することの法的な意義について確認
する。そのうえで、人々の「移動の権利」の憲法上の位置づけ――生存権(憲法25
条)や居住移転の自由(憲法22条)のような既存の権利から導かれる権利か、それと
も、「新しい権利」(憲法13条)として位置づけられるべきか――、また、「移動の権
利」の性格とその保障のあり方――公共交通の位置づけなど――について検討したい。
参加を希望する方は、以下の宛先にFAXにて申し込んでください。
参加申込書送信先 011-801-1521
・送付先:株式会社 ドーコン 交通部
(札幌市厚別区厚別中央1条5丁目)
・問合せ先、担当:(株)ドーコン 横山 哲(TEL:011-801-1520)
FAXに記入する必要事項は、以下の通りです。
申込タイトル:「移動の権利」に関する連続セミナー参加申込書
参加者氏名:
参加者所属:
参加者連絡先:
なお次回以降の予定は、以下の通りです。
連続セミナーは各回で完結するものとして、以下の5回を予定しています。
第1回 テーマ:法から見た「移動の権利」(札幌開催)
第2回 テーマ:当事者(移動困難(制約)者)の視点による「移動の権利」(札幌
開催予定)
第3回 テーマ:「移動の権利」実現に向けた取り組み「公共交通の取り組み」(仙
台or東京開催予定)
第4回 テーマ:「移動の権利」実現に向けた取り組み「歩行環境向上の取り組
み」(東京開催予定)
第5回 テーマ:「移動の権利」実現に向けた取り組み「高齢運転者対策の取り組
み」(神戸開催予定)