四国の交通経済を考える懇談会
日 時:平成25年3月29日(金)13:00-18:00
会 場:愛媛大学城北キャンパス 工学部本館3階大会議室
開催の趣旨:
18世紀,国富論の中で「科学は熱狂と狂言に対する優れた解毒剤である」とアダムス
ミスが唱えています.一方の現代,人口減少化社会,低成長社会に突入した我が国に
おいて,国民が豊かな生活を送るための科学的な処方箋(解毒剤)を作成することが
我々土木技術者の務めではないでしょうか.
交通に関連しては,インフラ維持管理運営の民営化,近年では高速道路無料化などと
いう施策がもてはやされた時代もありましたが,30年後の社会を見据えて,公共交通
も含めた交通インフラ運営管理のあり方,あるいは身近な問題として自動車関連税な
ど税徴収方法のあり方や高速道路の通行料金設定のあり方など,中長期的視野の下で
社会的な観点から最適なシステム設計を行うことが求められています.
そこで,本懇談会では,交通・経済学に関する研究の第一人者である森杉壽芳先生を
お招きし,適切な高速道路料金設定の考え方について講義頂いた後,四国を中心とし
た研究者の方々が最新の研究成果を持ち寄り,特に『地域活性化』に焦点をあてなが
ら各種交通施策が諸経済活動に与える影響に関して様々な視点から議論を行います.
プログラム:
13:00-13:10
開会の挨拶 吉井稔雄(愛媛大学)
13:10-14:30
特別講義:
森杉壽芳(日本大学):道路整備財源調達に伴う厚生損失を考慮した高速道路料金
の効率的水準
14:45-16:15
河野達仁(東北大学):自動車保有税・燃料税および高速道路料金の効率的水準:
財源調達における厚生損失,環境,混雑を考慮して
松島格也(京都大学):料金制度を通じた自己選抜メカニズム
土井健司(大阪大学):スローモビリティによる都市交通の変革とその社会・経済
効果
16:30-18:00
紀伊雅敦(香川大学):小売りサービスの空間需給を考慮した買い物困難者の発生
予測手法に関する研究
奥嶋政嗣(徳島大学):地方都市圏に関わる交通機関分担を考慮した高速道路料金
政策の影響分析
高山雄貴(愛媛大学):新経済地理学に基づくSCGEモデルによる地域細分化の影響
分析
懇親会:18:30~ 川原(愛媛県松山市二番町1-5-1 Tel:089-913-7300)