●防災教育
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人々が災害から自らの生命や財産を守るためには、災害発生時にはどのような危険があるのか、そしてその危険を回避するためにはどのようなことに備え、いざというときにはどのような対応をするべきなのかを知っておくことが必要になります。このような知識を学ぶ機会が防災教育です。
しかし、防災教育を通じて、知識だけを習得しても、生命や財産を守ることはできません。家屋の耐震補強や家具の固定、避難場所や緊急時の家族との連絡方法の確認などの“普段からの災害への備え”や、地震が起きたら机の下に身を隠す、避難勧告がでたらすぐに避難場所に移動するなどの“いざというときの適切な対応行動”といった、具体的な行動をとることで、はじめて生命や財産を守ることができます。そのため、防災教育は授業や講義のような座学だけでなく、避難訓練やワークショップなどのような参加型の活動を取り入れたり、自然と向かい合う姿勢を見直すことも求められます。
防災教育は、小中学校だけで実施されるものではありません。地域住民を対象とした防災訓練や防災講習会などは全国各地で定期的に実施されています。これらの機会に積極的に参加し、日頃から災害に備える姿勢を持ち続けることが大切です。
(金井 昌信:群馬大学)