●災害復旧(ネットワーク)
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広域にわたる災害が発生した場合,ライフライン,通信,交通等,社会インフラとしてのネットワークはその機能を十分に果たせなくなり,市民生活に大きな影響を与える可能性があります.とりわけ,道路ネットワークは,避難,救助,救援物資輸送等,災害発生直後において,市民の生命に直接影響する役割を担わなければならないため,その復旧は迅速に行われなければなりません.具体的には,災害により通行不能となったトンネル,橋を含む道路区間の啓開作業が行われます.災害直後の緊迫した状況だけではなく,平常時の生活に戻る過程においても,ネットワークの復旧は,社会・経済活動を営む上でとても重要となります.こうしたネットワークの復旧が遅れた場合,最終的には災害前の状態に戻すことができたとしても,被災地から市民・企業がいなくなることも考えられ,その場合,災害前のような社会・経済活動が継続できなくなります.こうしたことからも,ネットワークの復旧は,改めて迅速に行われることが重要となることがわかります.
(内田 賢悦:北海道大学)