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●交通ネットワークの計画

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 都市内の道路網・鉄道網,都市間を結ぶ高速道路,新幹線,バス路線,航空路線.これらは,すべて交通のネットワークの一例です.それを計画するとは,例えば,高速道路やバイパスなどの新規建設,車線数の増加,新幹線の延伸,バス路線の変更・廃止などが含まれます.これらの計画が妥当かどうかを科学的・客観的に示す方法論が,土木計画学で多数研究されてきました.

具体的には,まず,人々や車両の出発地から目的地までの移動のデータ,ネットワーク上の経路の選択行動を考慮します.さらに道路など混雑が発生する施設の場合,混雑現象を表現するモデルで,旅行時間が変化することも考慮します.これらのモデルを用いて,ネットワークについての計画が,それに必要な費用を上回る効果を生み出すのかが計算されます.

 例えば,新しい道路を建設することは道路ネットワークに一つのリンクを追加することを意味しますが,それによる道路混雑の変化が計算されます.そして混雑の緩和による所要時間の短縮効果を金銭的価値に変換し,その値が道路建設に必要な費用を上回れば,その道路は基本的に建設する価値があるという判断基準が導かれます.

(円山 琢也:熊本大学)

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