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田中賞 作品部門

Outstanding Civil Engineering Achievement Award

2006年(平成17年度)

七色高架橋

Nanairo Viaduct

Nanairo Viaduct

  • 奈良県
  • Nara Prefectural Govt.
概要
七色高架橋は、奈良県十津川村小原と和歌山県本宮町伏拝を結び、十津川道路の南端に位置する橋長2,346mの連続高架橋である。本地域では、豊かな自然環境との調和を図りながら道路整備が進められている。架橋地点は十津川の右岸で急峻な斜面が連続する厳しい地形条件である。このような条件に対して、本橋では、環境保全を可能とする構造及び施工法が採用された。下部工については、橋脚柱に40N/mm2のコンクリートとSD490の鉄筋という高強度材料を採用し、これにより脚柱断面を縮小し、大口径深礎の断面を縮小することによって地形改変の規模を大幅に縮小し、環境保全に合わせて建設コストの削減、耐震性能の向上を可能とした。高強度材料の使用にあたっては、橋脚に対して使用実績が少ないため、鉄筋の定着性能、変形性能等の実験を行い、安全性の確認手法の検証を行った。上部工については、最大支間93m、標準支間50mのPC多径間連続箱桁橋であるが、移動作業車を用いた張出し施工と、国内最大規模の超大型移動支保工による施工を採用することによって、斜面上の支保工の設置を避け、地形改変を最小限に抑えることを可能とした。以上により、本橋は、厳しい地形条件に対して自然環境に配慮した橋梁を実現し、今後の橋梁計画を行う上での好事例として橋梁技術の発展に大きく寄与するものと考えられることから、土木学会田中賞に値するものと認認められた。
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