[目次]   [正誤表]

　明治維新以降、日本はすさまじい勢いで近代化の道を歩んできた。灌漑、治水、港湾、鉄道、橋梁、高速道路など、建設技術者は社会発展の基盤造りに邁進してきた。人々は建設技術者を尊敬の眼差しで見つめていた。
　だが、気が付くと建設技術者を見つめる人々の目は冷ややかなものになっていた。
なぜ、人々の眼差しは変わったのだろうか。
なぜ、若者は建設産業に目を向けなくなったのだろうか。
　本書は、建設マネジメントという角度から、この疑問の解明に取り組んだものである。
　社会資本整備事業とは何なのか、建設技術者の使命と役割とはどの様なものなのか。若者の目に戻って、建設産業の原点を探求している。
　登場する主人公たちが中学から高校、大学へと進学する過程で、わが国の社会基盤の歴史に触れながら、これまでの建設技術の枠組みを越え、社会資本整備事業の意義を、経済、環境、倫理といった角度から考え、その実像を描き出してゆく。
　本書は建設マネジメントの導入書として編集されたもので、高校から大学まで建設マネジメントの教育に活用できる内容となっている。

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