関東の土木遺産 関東の土木遺産
土木遺産の概要 施設位置図 施設一覧
   
岩田橋:新潟県長岡市岩田・不動沢橋:新潟県長岡市不動沢・旧越路橋:新潟県長岡市浦(越路河川公園内)
きゅううらむらてっきょう
旧浦村鉄橋
R元年度認定(2019)
1.名 称:
きゅううらむらてっきょう
旧浦村鉄橋
2.完成年:
旧浦村鉄橋:1898年(明治31年)
3.形式等:
○岩田橋(道路橋)
形状寸法:単純下路式プラットトラス橋+単純鈑桁
径 間:2径間
支 間:62.7m(トラス部)+16.9m(鈑桁部)
幅 員:3.6m
材 料:鋼
○不動沢橋(道路橋)
形状寸法:単純下路式プラットトラス橋
径 間:1径間
支 間:62.7m
幅 員:3.6m
材 料:鋼
○旧越路橋(保存橋)
形状寸法:単純下路式プラットトラス橋
径 間:1径間
支 間:31.4m
幅 員:6.0m
材 料:鋼
4.推薦理由:
@ 概要
旧浦村鉄橋は、イギリスのハンディサイド社製で、1898年に北越鉄道が鉄道橋として設置したものである。その後、複線化等による別線の新設に伴い、1952年に日本国有鉄道から新潟県に払い下げられ、岩田橋、不動沢橋、旧越路橋の3橋の道路橋として分割整備された。
岩田橋は新潟県、不動沢橋は長岡市が管理する道路橋として、移設して整備され現在も活躍しており、橋の新設から120年以上使用されている。
また、旧越路橋は、新潟県初の一般有料道路として拡幅整備され、1959年に開通し(1967年から一般道路として無料)、1998年に現在の越路橋に架け替えられるまでの、旧浦村鉄橋の時代から約100年もの間使用されていた。
なお、旧越路橋は、2002年にその一部を越路河川公園に移設し、保存されている。
A希少性・独自性
1)1橋を3橋に分割して使用
6連からなる旧浦村鉄橋のうち、2連をそれぞれ移設して岩田橋(道路橋)、不動沢橋(道路橋)として利用されている。また、残りの4連については、拡幅すると共に、橋の両端を1連ずつ新設することで旧越路橋(道路橋)として再建され利用された。このように、1橋を複数の橋に分割して再利用された例は全国的にも珍しく貴重である。

2)管理者が複数回変更
1898年に北越鉄道が旧浦村鉄橋を設置したが、役目を終えた後は、新潟県に払い下げられ、日本道路公団が事業を承継し、一般有料道路の信濃川渡河部の橋りょうとして供用された。その後、新潟県に引き継がれ無料開放となり、1998年に新しい越路橋が完成するまでの約100年もの間活躍した。現役を退いた後は、長岡市が管理する越路河川公園にその一部が移設、保存されている。
なお、旧越路橋に使用されなかった2連については、新潟県が管理する岩田橋と長岡市が管理する不動沢橋に転用され、現在も現役で活躍している。
このように、管理者が、北越鉄道、日本道路公団、新潟県、長岡市と変遷しており、1つの橋を4団体で管理された事例は全国的にも珍しく貴重である。
1つの橋を4団体で管理された図
3)100年橋梁
岩田橋、不動沢橋は、旧浦村鉄橋が竣工してから、120年を経過しているが、道路橋として現在も活躍しており、全国的に見ても100歳を超える橋梁は170橋以下(国土交通省国土技術政策総合研究所 平成25年度道路構造物に関する基本データ集より)と少なく貴重である。
B地域のコミュニティー活動としての利用
平成14年に発足した「越路橋を愛する会」では、旧越路橋を貴重な土木遺産として保存する活動を通し、地域のコミュニティーづくりを行っている。具体的な活動としては、「桜の植栽と管理や周辺の清掃活動」、「旧越路橋の保存活動と記念イベントの開催」などを行っている。
5.設計者・施工者:
設計者:北越鉄道
6.完成当初との改変状況(補修履歴等):
完成当初との改変状況の図
7.「日本の近代土木遺産2800 選」ランク:
・岩田橋:Bランク
・不動沢橋:Bランク
・旧越路橋:−
8.所在地:
・岩田橋:新潟県長岡市岩田
・不動沢橋:新潟県長岡市不動沢
・旧越路橋:新潟県長岡市浦(越路河川公園内)
9.管理者:
・岩田橋:新潟県
・不動沢橋、旧越路橋:長岡市
10.管理者連絡先(同意を得ている担当部局・担当課・係名まで記入):
・岩田橋
所属名:新潟県長岡地域振興局地域整備部維持管理課
住 所:〒940-8567 新潟県長岡市沖田2丁目173-2
電話番号:0258-38-2621
・不動沢橋
所属名:長岡市越路支所産業建設課土木施設係
住 所:〒949-5493 新潟県長岡市浦715
電話番号:0258-92-5904
・越路河川公園(旧越路橋の移設・保存場所)
所属名:長岡市越路支所地域振興課教育支援係
住 所:〒949-5493 新潟県長岡市浦715
電話番号:0258-92-5910
11.選定された場合に実施を予定しているアピール方法(選定前ですので、選定されたら実施したいと考えている内容で結構です):
・表彰式は、毎年行っている土木学会関東支部新潟会主催の「土木の日講演会」の冒頭に行う。また、新聞各社などマスコミへの周知も併せて実施する。
・選奨土木遺産認定に関する看板を現地に設置し、式典を併せて行うことで広く一般に周知する。
・「土木フェスティバル」「こしじ秋まつり」等において、来場者に選奨土木遺産認定を広く周知する。
12.選奨土木遺産に関する連絡ご担当者:
〒950-8570 新潟県新潟市中央区新光町4-1
担当者名:新潟県土木部監理課 企画調整室長 清田 仁
電話番号:025-280-5838
FAX 番号:025-285-3572
E メール:seida.masashi@pref.niigata.lg.jp

位置図2(越路地域)

旧浦村鉄橋(鉄道橋)

旧浦村鉄橋の変遷(越路河川公園に設置の説明看板)

現在の岩田橋

現在の岩田橋

現在の不動沢橋

現在の不動沢橋

現在の旧越路橋(越路河川公園内の保存橋)
拡幅された際に追加された部材

保存橋の傍らに展示されているプレート

地域の活動状況(越路河川公園)
越路橋を愛する会により桜の植樹・清掃活動等が行われている

地域の活動状況(越路河川公園)
越路橋を愛する会によるタイムカプセル事業の石碑設置
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