環境賞
Outstanding Civil Engineering Achievement Award
2006年（平成17年度） Iグループ
廃棄物をリサイクルした高保水性セラミックスブロックを使用した保水性舗装
Waste-Recycled Ceramic Blocks with High Water Retentivity for Pavements
- エンテック（株）
- Entec Inc.
| 概要 | |
|---|---|
| エンテック株式会社が開発したセラミックス舗装材は、高い保水性と吸収力を兼ね備えた多孔質セラミックス構造をもつブロックであり、人為的に潅水を行わなくても「打ち水効果」で路面の表面温度を抑制する働きがある。国土交通省関東地方整備局が2003 年に実施した「環境舗装東京プロジェクト」のフィールド実験において、本製品は芝と同じ温度を5日間持続させ、密粒アスファルトに比べて路面温度を25℃下げる結果を示し、その持続性と温度低減効果によって「特に優れた技術」との評価を受けている。本製品は保水率30 〜 37％（体積比）、保水量20 リットル/m2 以上（厚さ60mm の場合）という高い保水率と効果が3 日以上持続することを最大の特徴とするが、これは本製品が直径数μ m の微細な空隙を無数に持つ多孔質構造を有しているためである。この空隙が大量の水を蓄えると共に、毛細管現象により底面から地下含有水分を吸い上げるため、降雨による保水量以上の蒸散効果を発揮できる。また、本製品はペーパースラッジ焼却灰を主原料とするリサイクル素材であり、重金属の含有溶出についても環境省告示46 号・19 号により確認されているなど安全性も高い。本製品は05 年3 月時点ですでに公共32 件、民間20 件の実績を有し、従来のインターロッキングと同様に使用できる環境素材として、地域環境保全に貢献するものと期待できる。よって、土木学会環境賞にふさわしいものとして認められた。 | |