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田中賞 作品部門

Outstanding Civil Engineering Achievement Award

2006年(平成17年度)

桂島高架橋

Katsurajima Viaduct

Katsurajima Viaduct

  • 中日本高速道路(株)横浜支社
  • Yokohama Regional Office, Central Nippon Expressway Co., Ltd.
概要
桂島高架橋は、第二東名高速道路の静岡県域の山間部に建設されたPC4径間連続箱桁橋である。本橋は、有効幅員16.5mの広幅員の構造に対して、主桁重量の低減を図るため、従来の波形鋼板ウエブ箱桁橋の上床版をリブとストラットで支持する一室箱桁構造を採用した。これにより張出し床版を長くでき、箱桁下床版幅が縮小されるため、上部工重量は従来の構造に比べて約3割の低減を実現した。また、架設重量の低減のために断面分割施工方式による押出し架設工法を考案して、主桁重量の約35%を占める張出し床版を除いた主桁断面(コア断面)で架設を行い、PC鋼材使用量をはじめとする架設費のコスト削減を図った。上床版の施工は、設置されたリブ間にプレキャスト板を敷設し、これを型枠代わりに用いることで支保工、型枠を省略するとともに施工期間の短縮、施工時の安全性を向上させている。さらに、押出し架設時に必要となる架設ケーブルを有効利用するために、サドル形式の偏向部形状やシムプレートを利用した定着などの工夫を行い、架設完了後に完成ケーブルに転用する工法を開発し、PC鋼材量を15%削減している。この「コア断面押出し架設工法によるリブ・ストラット付き波形鋼板ウエブ箱桁橋」という世界でも類を見ない斬新な構造並びに施工方法は、山岳部における橋梁の経済性および施工性の発展に大きく寄与することから、土木学会田中賞に値するものと認認められた。
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