【関東支部 現場見学会 開催報告(東名高速道路 所領橋、酒匂川橋)】
土木学会関東支部交流部会では毎年、土木の日(11月18日)記念行事として現場見学会を開催しております。今回は、11月1日(金)に下記の現場において、計24名の方々にご参加いただきました。
①東名高速道路(特定更新等)所領橋他2橋床版取替工事
②東名高速道路(特定更新等)酒匂川橋他2橋床版取替工事
NEXCO中日本が管理する高速道路(高速自動車国道及び一般有料道路)は2,000kmを超え、このうち供用から30年を超える区間は約6割となり、その割合は年々増加しています。今回見学先となった東名高速道路は、1969年5月に全線開通し、既に50有余年が経過しております。その間、大型車交通の増加や積雪寒冷地などでの凍結防止剤の使用などにより、高速道路の橋梁・トンネル・土構造物の老朽化が進んでいます。
NEXCO中日本はこれらの課題に対し、構造物を最新の技術を用いて補修、補強し、建設当初と同等またはそれ以上の性能や機能を回復することで、高速道路をこれからも長く健全に保つ「高速道路リニューアルプロジェクト」に取り組んでいます。
HP:https://www.c-nexco.co.jp/koushin/
「所領橋他2橋床版取替工事」では、柏木第一橋の更新状況を見学することができました。350t吊のクローラークレーンを用いた新設床版の設置工事が完了した後であり、床版同士の継手部の間詰めコンクリート施工状況、および橋両端の新設床版部の鉄筋組立状況を見学することができました。
「酒匂川橋他2橋床版取替工事」では、酒匂川橋の更新状況を見学することができました。一定区間ごとに既設の床版撤去、新設床板の設置を繰り返す手順となっており、「コッター床版工法」の施工状況を見学することができました。
今回見学した両現場を含む更新事業は、大井松田ICから足柄スマートIC間にある下り線右ルートを完全閉鎖しながらの大規模なものでした。現場のすぐ横は営業中の高速道路であり、営業線近接工事ならではの緊張感のある現場の雰囲気を感じることができました。また、供用後は決して立入ることのできない高速道路であり、見学者にとって貴重な機会となりました。
現場見学会にご協力いただきました、NEXCO中日本の皆様、清水建設株式会社の皆様、株式会社熊谷組の皆様、大変お忙しい時期にもかかわらず丁寧なご対応をいただき誠にありがとうございました。