支部長挨拶

令和8年度より土木学会関東支部長を務めさせていただくことになりました大成建設株式会社の岡田でございます。長年にわたり関東支部の発展に尽力されてきた歴代支部長ならびに関係者の皆様の歩みを受け継ぎ、その一端を担うこととなりましたことを大変光栄に感じるとともに、その責任の重さに身の引き締まる思いでおります。会員の皆様のお力添えをいただきながら、関東支部のさらなる充実と発展に尽力してまいります。
関東支部は、我が国の政治・経済・学術の中枢を抱える地域を基盤とし、国内最大規模の会員数を有する支部として、多様な専門分野と立場の会員が集う特徴ある組織です。部会・委員会活動に加え、新潟、山梨、群馬、栃木、茨城の各分会が地域特性を踏まえた活動を展開しており、広域性と地域性を併せ持つ支部として学術と社会をつなぐ重要な役割を担っています。
この10年を振り返りますと、東日本大震災以降の防災・減災、国土強靱化の推進、激甚化する自然災害への対応、八潮の陥没事故対応等のインフラの老朽化対策、さらにはカーボンニュートラルやDXの進展など、土木を取り巻く環境は大きく変化してきました。加えて、人口減少・少子高齢化が進む中で、持続可能な社会資本整備と地域づくりがこれまで以上に求められています。
こうした多様な社会課題が同時に進行する時代において、日本はこれらの課題を克服しながら、世界に先駆けて持続可能な社会像を示すことが期待されています。その実現に向けて、社会基盤を担う土木分野の役割は極めて大きいものがあります。
そのためには、自然科学と社会科学の知見を融合し、産官学が分野を越えて連携する総合的な取組が不可欠です。土木分野はもともと多様な関係者と協働しながら社会基盤を支えてきた分野であり、こうした課題解決において中心的な役割を果たすことができると考えています。関東支部としても、学術と実務の橋渡しを担いながら、社会に対する知見の発信と議論の活性化を進めていきたいと考えております。
また、多くの歴代支部長が強調されてきたように、学会活動は会員の皆様の自発的な参画によって支えられています。その原動力は、多種多様な方々の活動を通じて生まれる「社会への貢献」にほかなりません。オンラインの利便性を活かしつつも、対面での議論や交流の価値を大切にし、世代や分野を越えて知見を共有できる場を充実させてまいります。
とりわけ、次世代を担う若手技術者や学生の参画を一層促進し、学会活動が成長と挑戦の機会となるような環境づくりに取り組んでいきたいと考えております。多様な立場の会員が主体的に関わり、活躍できる支部運営を目指してまいります。
これまで諸先輩方が築いてこられた関東支部の歩みをしっかりと受け継ぎながら、課題解決を支える学術基盤として、学術的にも社会的にも信頼される支部であり続けられるよう努力してまいります。
任期の2年間、会員の皆様のご支援とご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
令和8年度土木学会関東支部長
岡田 浩樹