土木系大学生が羽田空港とさがみ縦貫道路を視察
~関東地方整備局・土木学会関東支部共催「社会科見学」第7回~
7月7日(月)関東地方整備局と土木学会関東支部の共催で、大学生向け「社会科見学」を開催しました。本見学は将来、社会資本整備を担うことになる学生等に対して、土木に対する関心を深め、国土交通行政への理解と事業紹介を行うことを目的として開催しています。
今回は平成22年に供用を目指し急ピッチで工事が行われている東京国際空港(羽田空港)のD滑走路と、平成24年度に中央道八王子JCTから東名高速海老名北JCTまで全線開通を目指し建設工事が最盛期である、さがみ縦貫道路(首都圏中央連絡自動車道)を視察しました。
今回の参加者は首都圏の大学をはじめとする土木系の学生さん11名に文系の学生さん5名を加えた16名で、羽田空港では船を使った見学もあり、またさがみ縦貫道路では実際に橋梁に上り見学を行うなど、大変充実した見学会でした。
なお「社会科見学」は好評に付き、次回第8回も実施予定です。
- 羽田空港 http://www.pa.ktr.mlit.go.jp/haneda/haneda/haneda_saikaku/index.html
- さがみ縦貫道路 http://www.ktr.mlit.go.jp/yokohama/service_inf/business/e_01-06.htm
http://www.ktr.mlit.go.jp/yokohama/service_inf/business/e_01-06.htm
【見学会の状況】
13:00~ 東京国際空港(羽田空港)視察 |
【A地点】 |
【羽田空港D滑走路見学場所位置図】 |
展望台でD滑走路の概要について説明を受ける。 なんと総工費は5985億円、15社から成るJV(共同企業体)で工事を行っている。プロジェクトの規模の大きさにみなビックリ。 |
【B地点】 |
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今日の見学会はなんと船を使っての見学です。 |
D滑走路桟橋部に接近。 この部分は多摩川の流れを妨げないよう桟橋構造としており、滑走路は海面から約15mの高さ(4階建ビルに相当)になります。 |
桟橋部のジャケットについて説明を受ける。 下部のジャケット(φ1800)は、支持層まで打込まれた鋼管杭(φ1600)に被せてありますが、据付誤差は20~30mmとのこと。みな日本の土木技術のレベルの高さにビックリ。 |
ジャケットに接近。 桟橋の桁の部分は長期耐久性を持たせるためにチタンプレートで覆われ、内部空間は防錆のために除湿器で常時除湿されるそうです。 |
【C地点】
連絡誘導路部のジャケット据付も着々と進行。 ジャケット下部の柱が輝いているのは防錆のためにステンレスライニングがしてあるからだそうです。(奥が空港) |
巨大なクレーン船。 手前のジャケットと比較しても分かる通り、その巨大さにみなビックリ。 |
【D地点】 |
【E地点】 |
ここが桟橋部と埋立部の接続部。 ここに設置される伸縮装置(桟橋部と埋立部の異なる構造を接続する装置)は±600mmの変位に追随するそうです。 |
海の中に堤防出現! これが埋立部の護岸になります。護岸は傾斜堤式で施工されており、生きものの環境にも配慮しています。 |
【おまけ】
海の中に造りかけの橋が?? いえいえ、これはC滑走路への進入灯です。近くで見ると、とても巨大です。 |
D滑走路をバックに記念撮影。 |
15:50~ さがみ縦貫道路(首都圏中央連絡自動車道)視察
【さがみ縦貫道路見学場所位置図】 |
さがみ縦貫道路の概要について説明を受ける。 今回の見学場所は相模原IC(仮称)の橋梁上部工の現場でした。 |
いざ出発! 橋梁まで昇るのに結構疲れます。 |
橋梁上部で見学 今立っている場所は将来、高速道路のICになります。 |
組立中の型枠を見学 学生さんにとっては、普段あまり目にすることがない型枠組立中の現場を見学。興味津々です。 |
これは外型枠です。ここに鉄筋を配筋し、PCケーブルを通すシースが設置され、内型枠を設置、コンクリートを打設します。その後PCケーブルを挿入・緊張しプレストレスを与えます。 |
これは向こう側から築造している橋梁上部工の断面です。 今見学している場所には、最終的にこういう形の構造物が出来上がります。分かりにくいですがPCケーブルの定着端も確認できます。(左、中、右の壁下半分の黒丸) |
下からICを見学。 3次元的に複雑に構成されているICを見て、土木技術の緻密さにみな感心していました。 |
橋梁の上で記念撮影 みなさんお疲れ様でした |